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体操・宮田笙子、喫煙で五輪出場を辞退…猪瀬直樹氏「たかがタバコ」発言で混沌化

※イメージ画像:GettyImagesより

 26日に開幕するパリ五輪の体操女子日本代表の宮田笙子が、喫煙などで代表行動規範に違反したとし、五輪出場を辞退することが決まった。これを受けて、ネット上では「法は法だから仕方ない」「五輪代表を辞退するほどなのか」などと賛否が発生。さらに著名政治家が「たかがタバコで何を騒いでいるのか」と参戦し、さらなる物議を醸している。

 宮田は初出場だった2022年の世界選手権で、平均台で銅メダル、個人総合8位と躍進。今年4月の全日本選手権で初優勝し、5月のNHK杯で3連覇を果たして、初の五輪出場を決めた。メダルが期待される日本女子体操界のエースであり、チームの主将として精神的な支柱の役割も担っていた。

 19日に開かれた日本体操協会の会見によると、15日に情報提供があり、宮田が6月末から7月にかけて喫煙や飲酒をしていた疑いが発覚。2022年の民法改正で成年年齢が18歳になり、現在19歳の宮田は成人扱いだが、喫煙と飲酒は従来どおりに20歳からと定められているため、事実なら「法律違反」になる。

 事実確認のため、宮田は事前合宿先のモナコから帰国。協会側が事情聴取すると、本人がプライベートでの喫煙に加え、同時期にトレーニングセンターの居室内で飲酒したことを認め、パリ五輪の出場を辞退することが決定した。五輪開幕直前の出場辞退は本人にとって痛恨というだけでなく、60年ぶりの団体総合メダルを目指すチームにも動揺が広がりそうだ。

 これを受けて、ネット上では「残念だけど法は法。どんなに優秀な選手でも、起こした違法行為にはしかるべき処罰を与えなければならない」「オリンピック選手は未成年への影響も大きいから出場辞退は妥当」「代表辞退させるくらいだから、好奇心で試しにタバコ一本吸ったとかではなさそうだし、仕方ないのでは」といった厳しい声が相次いだ。

 その一方で「確かに悪いことだけど、オリンピック出場を辞退させるほどのものなのかは、もっと慎重に議論すべき」「もっと寛大な措置ができなかったものか」「小さいころからの夢だったろうし、なんとか五輪に出場させてあげてほしかった」といった擁護の声もあり、賛否両論となっているようだ。

 議論が過熱していく中、元東京都知事で参議院議員の猪瀬直樹氏が19日付の自身のX(旧Twitter)で持論を展開。宮田の代表剥奪の可能性を報じた記事を引用しながら、「つくづく日本人は劣化している。たかがタバコで何を騒いでいるのか。麻薬じゃないんだぞ!!規則尽くめの杓子定規が日本をダメにしてきたのだ。こんな些細なことで19歳の夢を潰すつもりか!」と吠えた。

 これに対して、SNS上では「国会議員が法律で定められたことを『たかが』って言い出したらおしまいだよ」「厳正なルールの下で平等に競い合うスポーツの世界で規約違反を許したらめちゃくちゃになる」「最初は宮田選手に同情したけど、猪瀬さんのポストでこれは許しちゃダメだわって思った」といった否定的な声が続出した。

 実業家の「ひろゆき」こと西村博之氏が「他人に迷惑をかける違法行為を咎めるのは当然ですが、他人に迷惑をかけない喫煙をした19歳がオリンピックの夢を奪われるのは罰としても過大すぎる」と猪瀬氏に賛同するなど理解を示す声もあるが、ネット上では批判的な意見が優勢となっている。

 猪瀬氏は宮田に助け舟を出したかったのかもしれないが、余計に世論が厳しくなって「逆効果」になった印象もある。開幕直前での代表辞退という、前代未聞の今回の騒動は反響があまりに大きく、当面は混沌とした状況が続きそうだ。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2024/07/19 16:00
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