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櫻井翔「二面性」イメージ逆手に好演! 『笑うマトリョーシカ』ハマり役で評価一変

櫻井翔

 水川あさみが主演する放送中のTBS系ドラマ『笑うマトリョーシカ』で、嵐の櫻井翔がこれまで世間に浸透していた「演技ベタ」のイメージを覆す好演を見せている。当初は22年ぶりの助演としてのドラマ出演で「格落ち」などと揶揄されていたが、今作をきっかけに俳優業の評価が上昇しそうな気配だ。

 早見和真氏の小説を実写化した同ドラマは、将来の総理候補と期待される若き政治家・清家一郎(櫻井)と彼を支える有能な秘書・鈴木俊哉(玉山鉄二)の謎めいた関係に、主人公の新聞記者・道上香苗(水川あさみ)が迫っていくヒューマン政治サスペンス。

 櫻井が演じる清家は、43歳の若さで初入閣した厚生労働大臣で、爽やかな笑顔とリベラルな言動、クリーンなイメージで国民からの人気が高いが、その栄光の裏では不審な死亡事故がいくつも起きている。さらに、まるでAIのような感情のない受け答えから「中身がない」ように感じられ、開けても開けても同じ顔が出てくるマトリョーシカのように「張り付いたような笑顔を浮かべている」という不気味なキャラクターだ。

 かなりの難役のはずなのだが、櫻井の演技は過去最高といっても過言ではないほどのハマリ役となっており、SNS上では以下のような声が上がっている。

「今回の政治家役はすごく演技にリアリティがあって、なんか自然でいい」
「ファンでも翔くんは演技上手じゃないと思ってたけど、今回は裏がありそうな雰囲気が完璧にマッチしてる」
「櫻井くんの演技は好みじゃなかったが、今回のドラマは本当に素晴らしいよ」
「今までこういう役のオファーが来なかったのが不思議なくらいのハマリ役」

 櫻井といえば、慶応義塾大学出身で父親は元総務事務次官という育ちのよさで知られ、報道番組のキャスターも務める優等生キャラ。ドラマで演じる清家のようにイメージも爽やかでクリーンだが、あまりに完璧すぎて「本心ではなにを考えているのか分からない」「誰かが用意した台本をしゃべっているよう」といった印象もある。そうした潜在的なパブリックイメージが役柄に活かされ、過去最高のハマリ役となっているようだ。

 また、ネット上では「櫻井くんの演技はわざとらしい感じがあって恋愛ドラマやコメディは合わないが、サスペンス系だと違和感がなく、不気味さが増して相性ぴったり」といった指摘もある。

 今回の役柄はたまたまマッチしたわけではなく、必然だったようだ。原作小説の担当編集者が「(原作者の)早見さんは、謎多き政治家・清家一郎というキャラクターがとてつもなく大好きとのこと。その人物を描くにあたって、『櫻井翔さんをイメージして書いていた』ともおっしゃっていました」(文藝春秋ホームページより)と明かしており、原作者が櫻井からインスピレーションを受けてキャラクターを創造したというのだ。櫻井の中に「二面性」を感じ、それをキャラクターに投影したのではないかとみられる。

 となれば、役にハマって当然ともいえるが、12日付の「デイリー新潮」(新潮社)では「イメージがピッタリすぎて、これが評価されてしまうと今後の芸能活動に支障があるのではないかと心配になってしまいます」といった指摘も。よくも悪くも、櫻井の今後の俳優人生を左右するほどの役柄になりそうだ。

 おそらく、主演であったら今回のような役柄はできなかっただろう。そういう意味では、旧ジャニーズの崩壊などを経て、助演でドラマ出演できる環境になったのも、一つのめぐり合わせといえるのかもしれない。

 嵐のメンバーでは二宮和也や松本潤が演技巧者とされていたが、今作をきっかけに櫻井が「演技派」に急浮上する可能性もありそうだ。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2024/07/12 18:00
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