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二宮和也演じる天城と渡海は双子なのか『ブラックペアン シーズン2』エンディングで意味深シーン

二宮和也演じる天城と渡海は双子なのか『ブラックペアン シーズン2』エンディングで意味深シーンの画像1
二宮和也

 7月7日に放送された日曜劇場『ブラックペアン シーズン2』(TBS系)の第1話。オーストラリアを舞台にした大掛かりな第1話は、主人公となる“新たな悪魔”の狂気を垣間見る内容だった。

 本作は二宮和也主演で2018年4月期に放送された日曜劇場『ブラックペアン』のシリーズ2作目にあたる。『ブラックペアン』では二宮演じる天才外科医・渡海征司郎の医師らしからぬダークヒーロー的な立ち回りが話題を呼んだ。それだけに6年ぶりのシリーズ続編に歓喜したファンも多いだろう。

 第1話を視聴した感想としては、前作ファンだけでなく新規視聴者も楽しめる内容だった。物語の舞台は東城大学医学部付属病院で変わりなく、世良(竹内涼真)、花房(葵わかな)、高階(小泉孝太郎)、佐伯(内野聖陽)などの主要キャストも健在だ。ただ、大きな変更点としては、言うまでもなく前作の主人公・渡海が不在。これが発表された際、前作ファンとしては渡海の帰還を待ち望んでいただけに、正直なところ若干の落胆はあっただろう。しかし、新たな主人公となる天才外科医・天城雪彦(二宮和也)は、『ブラックペアン』シリーズの主役を担うにふさわしいダークヒーローだと確信した。

 天城の特異なキャラクター性は、異常なまでの“運”への執着に表れている。心臓病の治療を懇願するパク・ソヒョン(チェ・ジウ)や、佐伯の依頼に応じて日本に来るよう説得する世良に対して、ルーレットで受けるか否かを決めていた。「目の前で苦しんでいる人がいても、“運”が味方しなければ助けない」という天城のドライな方針は、今後、東城大学医学部付属病院で手腕を発揮するなかでも大きな反発を生むだろう。

 天城が東城大学医学部付属病院の医師たちのハレーションを生む理由はもうひとつある。それは、天城が新病院である桜宮心臓外科センター・センター長の最有力候補だからだ。桜宮心臓外科センターは心臓外科における世界最高水準の医療提供を目指しており、心臓冠動脈バイパス術の若き権威であり、ダイレクト・アナストモーシスという唯一無二の手技を行う天城は最適な人材である。しかし、センター長の座は高階や黒崎(橋本さとし)といった東城大学医学部付属病院のエース外科医が狙っており、外様の天城がセンター長に就くとなれば反発は免れない。だからこそ、佐伯はパクの手術方法を高階や黒崎に検討させ、手術が最高難易度であることを理解させたうえで、天城が手術するよう仕向けたのだろう。天城が難なく手術に成功したとなれば、高階と黒崎もセンター長就任に文句は言えない。ただ、高階と黒崎も黙っていないはずだ。第2話以降は、センター長を巡る“院内政治”にも注目だ。

 本作品における最大の謎というべき『天城と渡海が瓜二つ』だが、この2人には“ただならぬ縁”があると思われる。世良が渡海の名を口にすると、それを聞いた天城はわずかに動揺したように見えた。天城は世界的名医である佐伯を以前から知っており、そうなると手術成功率100%を誇る天才外科医・渡海を知らないはずがない。天城が動揺したのは、まさか渡海と目の前の青二才(ジュノ)につながりがあるとは思ってもみなかったからだろう。気になる天城と渡海の関係性だが、エンディングの意味深な“回想シーン”は重要なヒントになる。そのシーンでは、小さな子ども同士が手をつないでおり、この子ども2人を天城と渡海に当てはめるとどうか。瓜二つである点を考慮するとネット上で取り沙汰されている“双子説”もあり得なくはないだろう。

 天城は一度佐伯と世良の頼みを断り、その後考えを変えて日本行きを決意した。その背景には何かしらの思惑があるに違いない。その思惑は、新病院のセンター長就任か、それとも熱血外科医・世良へのダイレクト・アナストモーシスの伝承か、はたまた渡海に関することか……。第2話では謎多き新主人公・天城のパーソナリティが少しでも明らかになることを期待したい。

■番組情報
日曜劇場『ブラックペアン シーズン2』
TBS系毎週日曜21時~

出演:二宮和也、竹内涼真、葵わかな、キム・ムジュン、田中みな実、石坂浩二、趣里、段田安則、小泉孝太郎、内野聖陽 ほか

原作:海堂尊「ブレイズメス1990」「スリジエセンター1991」(講談社文庫)
脚本:槌谷健、守口悠介 ほか
音楽:木村秀彬
主題歌:小田和正「その先にあるもの」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
監修:山岸俊介(イムス東京葛飾総合病院)
プロデュース:伊與田英徳、武藤淳、佐久間晃嗣
演出:西浦正記、加藤亜季子、伊東祥宏
製作著作:TBS

公式サイト:https://www.tbs.co.jp/blackpean_tbs/

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2024/07/14 09:00
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