ソフトバンク・野村大樹&西武育成・齊藤大将、不釣り合いなトレードが成立した大人の事情
#プロ野球
7月5日、パ・リーグ首位を独走するソフトバンク・野村大樹内野手と西武の育成・齊藤大将投手の交換トレードが発表された。あまりに不釣り合いな商談に球界はザワついているが、一体なにがあったのだろうか。
そもそも齊藤は、明治大学から2017年、ドラフト1位入団で西武入りしたことで知られている。
「先発投手陣の一角を担う人材として期待されていましたが、入団後は伸び悩み、2021年5月20日にはトミー・ジョン手術を受けたこともありました。その年のオフに育成契約へと切り替わりました」(球団OB)
どの球団でもドラフト1位で獲得した選手には、入団の際、選手を引退しても指導者や球団職員などの“手形を密約”していることが多い。
「球団は齊藤を前々から戦力外として見ており、本音としては早く通告したかった。ただ、ドラ1投手ということもあり、ずっと決断を先送りしていたのです」(同)
今回の商談を先に持ち掛けたのは西武・渡辺久信GM兼監督代行だという。ただ、チームは借金20以上を抱えており、上向く気配は見えてこない。
「編成トップでもある渡辺氏は昨年、FAで出ていった山川穂高の人的補償で今年1月、和田毅を指名するもソフトバンクが拒否したことから激怒。当時、周囲には怒りながらも『これで貸しを作れた』とほくそ笑んでいたといいます。自ら連れてきた松井稼頭央監督が事実上クビになり、監督代行に収まったはいいものの、戦力がない現状を打破すべく、今度は首位を独走中のソフトバンクに今度は『貸しを返せ!』と強く迫ったわけです」
こうした複雑な事情が入り組んだ結果、育成選手と支配下選手が史上初めてトレードされる事態に発展した。ソフトバンクから移籍した野村はすでに1軍の試合に出場、戦力としてプレーしているが、もっとも尻に火がついたままの渡辺監督代行はこれで終われない。
「親会社内では今オフ、GMと監督代行の職を外してSD(シニアディレクター)に降格させて、来オフには退団させる方針であることが漏れ伝わってきています。言ってしまえばチームの低迷、山川穂高の素行不良の責任を、親会社が渡辺監督代行1人に背負わせようとしている。こうした不穏な動きは、多彩な人脈を持つ渡辺氏もキャッチしており、相当焦っているそうです」(同前)
山川の人的補償に端を発した西武、ソフトバンクのいざこざは、この先もまだまだ起こりそうな予感が……。
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