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本多圭の『芸能界・古今・裏・レポート』

『24時間テレビ』継続決定もさらなる顰蹙!看板アナを矢面に立たせて大失策

『24時間テレビ』継続決定もさらなる顰蹙!看板アナを矢面に立たせて大失策の画像1
日本テレビ

 毎年恒例となっている日本テレビ系夏の特別番組『24時間テレビ』

 昨年11月に系列局社員による寄付金着服が発覚したことで視聴者から厳しい視線が送られていたが、今年5月に『24時間テレビ』を放送することを発表。さらに去る6月20日には、同番組の総合司会を務めることが明らかになった水卜麻美アナウンサーが、着服問題を涙ながらに謝罪し、視聴者から経営陣に対する批判の声が高まっている。

「自身がMCを務める『ZIP!』の中で、水卜アナは、〈皆さまの信頼を裏切るようなことがありました。本当に申し訳ないと思っていますし、心苦しく思っています。でも、だからこそ、皆さまがつくってくれた『24時間テレビ』を続けたいです。『24時間テレビ』で信頼を取り戻せるよう、必死に考えて伝えてまいりたいと思っています〉と、涙ながらに訴えましたが、視聴者からは、“なぜ、水卜アナが謝るのか?”と、水卜アナへの同情論が巻き起こりました。水卜アナは、『ZIP!』だけでなく、続く『DayDay.』にも生出演して謝罪しましたが、“水卜アナではなく、幹部が謝るべきでは?”と、かえって反感が高まりました」(放送ライター)

 ところが、日本テレビ局内では、こうした逆風は想定済みだという。

「そもそも、日テレの社員の中に『24時間テレビ』を続けることに反対する者はほとんどいません。日テレでは今年、ドラマ『セクシー田中さん』問題が批判を浴び、6月に調査報告書を発表しましたが、原作漫画を出版した小学館の報告書に比べ、内容が不十分で、“当事者意識に欠ける“と猛烈な批判を浴びています。結局、寄付金着服についても、当事者意識が欠如しているとしか思えません」(日テレグループの幹部社員)

『24時間テレビ』着服問題を受け、日本テレビは、民放31社による「24時間テレビチャリティー委員会」内に不正防止対策チームを立ち上げ、再発防止策を発表したが、「不正防止対策チームといっても、『24時間テレビ』の継続を前提に設置されたもの。何の意味もありません」(前同)という。

「日テレは不正防止対策チームとして、『24時間テレビチャリティー委員会』内に不正防止対策チームを設置しましたが、しょせん身内の不正を身内が調査しただけ。実際、募金活動に関わった計283人の聞き取り調査を実施したものの、〈新たな着服などの不正の事例は確認されませんでした〉として、うやむやにしたんです」(前同)

 世間も決して納得していないなか、水卜アナを矢面に立たせた日本テレビだが、大手プロ役員も「着服が発覚した時点で、日テレは打ち切りを決断すべきだった」と話す。

「日テレは、水卜アナに謝罪させたうえで、番組のテーマを、1978年から使われていた〈愛は地球を救う〉から、〈愛は地球を救うのか?〉にテーマを変更することを発表しましたが、疑問形にしたことで、自分たちも番組存続の意義を見いだせていないことが明らかになってしまいました」(前出の大手プロ役員)

 さらに、出演者に関しても難題が残っているという。

「『24時間テレビ』は旧ジャニーズ事務所との蜜月関係も問題視されてきましたが、そのジャニーズ事務所を受け継いだSMILE-UP.に対しては、先月、国連人権理事会の「ビジネスと人権」に関する作業部会が、〈救済措置が不十分〉と指摘しています。そんななかで『24時間テレビ』に旧ジャニーズタレントを出演させれば、再び批判を浴びることは避けられないでしょう。メインパーソナリティの発表が遅れているのも、そのためではないでしょうか」(前同)

 『24時間テレビ』の強行を決めた日テレだが、視聴者から支持を得られるまでの道はかなり険しいようだ。  

本多圭(ジャーナリスト)

芸能取材歴40年以上、タブー知らずのベテランジャーナリスト。主な著書に『 スキャンダルにまみれた芸能界のトンデモない奴ら』など。

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最終更新:2024/07/14 15:00
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