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日刊サイゾー トップ > エンタメ > スポーツ  > ボクシング・井岡一翔に暗雲……

ボクシング・井岡一翔の“キャリア集大成”に暗雲……「標的」エストラーダ陥落でどうなる?

井岡一翔(GettyImagesより)

 日本時間30日に米・アリゾナ州で行われたプロボクシングWBC世界スーパーフライ級タイトルマッチで、同級王者のファン・フランシスコ・エストラーダが王座から陥落した。

 34歳のベテランを追い落としたのは、24歳にして1階級下のフライ級でIBFWBO2団体を統一し、返上してきたジェシーバムロドリゲス。1位にランクされていたバムは初回からエストラーダを圧倒すると、4ラウンドにサウスポースタイルからのワンツーストレートで最初のダウンを奪う。6ラウンドには逆にダウンを奪われるものの、最後は7ラウンドに左ボディーブローを突き刺してノックアウト。エストラーダが苦悶の表情でマット上をのたうち回る壮絶なフィニッシュだった。

 これで、バムは20戦全勝(13KO)に成績を伸ばし、スーパーフライ級のトップ戦線に躍り出た形だ。

 この結果に大きく影響を受けそうなのが、今月7日にIBF同級王者フェルナンド・マルティネスとの統一戦を控えているWBA同級王者の井岡一翔である。

 井岡は、エストラーダ戦を“キャリアの集大成”と定め、長年にわたってエストラーダとの対戦を要望してきたのだ。

「エストラーダは、4階級制覇のローマン・ゴンサレスや、そのゴンサレスに2度勝っているシーサケット・ソー・ルンビサイ、それにカルロス・クアドラスといった強豪としのぎを削り、まさにスーパーフライ級のド真ん中を生き残ってきた選手でした。下の階級からウエイトを上げてきた井岡にとって、この階級で認められるためには、どうしてもエストラーダを倒さなければならなかった」(ジム関係者)

 バムとエストラーダとの試合には、敗者が希望した場合はリマッチを行わなければならないという、いわゆる“再戦条項”が付帯されているとみられ、エストラーダは試合後の会見でさっそくバムとの再戦を要求している。

 井岡としては、互いに世界のベルトを持ったままエストラーダとの統一戦にこぎつけたかったところだが、そのエストラーダがタイトルを失った上にバムとの再戦に向かうとなると、今後のキャリアが宙に浮いてしまうことにもなりかねない。

「昨日の試合を見る限りでは、エストラーダがバムと再戦しても、勝てる見込みは薄いでしょう。井岡にとっても、衰えの見られるエストラーダは“狙い目”でもあったということです。バムは7日に行われるマルティネスと井岡の勝者との対戦を希望するコメントを発表していますが、例え井岡が勝ってもバムとの対戦がすんなり決まるかどうか……」(同)

 井岡はライトフライ級時代にローマン・ゴンサレス、スーパーフライ級でも中谷潤人と、当時階級最強と見られていた選手との対戦を統括団体から指示されながら、交渉をまとめられず「ファンの多くは井岡が強い選手から逃げたと感じたはず」(同)という過去もある。

 いずれにしろ、35歳となった井岡に残された時間は多くない。まずは7日の統一戦を制し、そしてその後は、ファンの望むカードを提供してほしいものだ。

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最終更新:2024/07/01 11:00
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