日刊サイゾー トップ > エンタメ > お笑い  > 『M-1グランプリ』に関する、ある疑惑

『アメトーーク!』「背低い芸人」で露呈した『M-1グランプリ』に関する、ある疑惑

写真ACより

 20日放送の『アメトーーク!』(テレビ朝日系)は、ウエストランド・井口浩之が熱望していた「背低い芸人」企画。井口のほか、中川家・剛、ますだおかだ・増田英彦という『M-1グランプリ』(同)の王者が3人、さらに『キングオブコント』(TBS系)王者のハナコ・秋山寛貴も顔をそろえる豪華な顔ぶれとなった。

 そのほかの出演者は、『M-1』ファイナリストのタイムマシーン3号・関太、カミナリ・たくみ、ダンビラムーチョ・大原優一、それに井口と長年ライブで顔を合わせてきた、さすらいラビー・宇野慎太郎。いずれも157cm~163cmという低身長を個性とした芸人たちだ。

 番組では、冒頭からプロフィールの身長にウソがないかをチェック。結果、タイマ・関とカミナリ・たくみ、中川家・剛のサバ読みが発覚していた。

 この場面、剛が身長測定に臨む場面で、ますだおかだ・増田との間でこんな会話があった。

「明らかに俺よりちっちゃいぞ」(増田)

「そんなことないです、161です」(剛)

 増田がタメ口で話し、剛が敬語で返している。つまり、2人の関係性として増田が剛の先輩であることを示している。

『M-1グランプリ』において、長年タブー視されている問題がある。それは、第2回王者のますだおかだが、芸歴10年という当時の制限に違反しているのではないかという問題だ。

 第1回王者、中川家は10年目のラストイヤーだった。ますだおかだは第2回に出場し、優勝を勝ち取っているが、ますだおかだが中川家の先輩だとしたら、当然第2回の出場権利はないはずである。

「ますだおかだは11年目で『M-1』を獲った」というのは、中川家・剛の定番ネタである。2021年12月にサンドウィッチマン、ナイツと共演した『漫才サミットのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)でも「計算上、先輩なのは間違いない」「僕らがNSCに入ったときにはもう、出てはった」などと蒸し返していたし、昨年11月の『やすとものいたって真剣です』(ABCテレビ)でも、同期の海原やすよ ともことともに「ますだおかだ11年目疑惑」についてひとしきり盛り上がっていた。『M-1』の話題になると剛がこの問題を切り出し、最終的には剛自身が「まあ、ええやないか」と収めるのがパターンとなっている。

 ますだおかだは1993年に松竹芸能の養成所に入所。中川家は92年のNSC入所なので、中川家が1年先輩にあたる。ますだおかだは1月入所で、入所間もない、いわゆる“0年目”から舞台やテレビへの出演が相次いだことから、中川家がますだおかだを先輩と認識しているというのが実際のところである。

 ときと場合によっては深刻にとらえられてしまう「ますだおかだ11年目問題」だが、剛にとっては単なるイジリにすぎない。剛と増田は地元も近く、小中学校の1年先輩後輩という関係でもあることも付け加えておきたい。

(文=新越谷ノリヲ)

新越谷ノリヲ(ライター)

東武伊勢崎線新越谷駅周辺をこよなく愛する中年ライター。お笑い、ドラマ、ボクシングなど。現在は23区内在住。

n.shinkoshigaya@gmail.com

最終更新:2024/06/21 16:00
ページ上部へ戻る

配給映画

トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • twitter
  • feed