爆笑問題の時事漫才は“優しさ”ナイツ・塙が明かした「影響を受けた芸人たち」
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お笑いコンビ・ナイツの塙宣之が15日、自らの公式YouTubeチャンネル「ナイツ塙会長の自由時間」を更新。「ナイツ塙会長が、人生で影響を受けた芸人を語る」という動画を投稿した。
塙はこの動画の中で、幼少期から順を追って影響を受けてきた芸人を紹介。ドリフターズの志村けん・加藤茶から始まり、兄の影響で見始めた『オレたちひょうきん族』(フジテレビ系)のビートたけし。さらに小学校高学年からはダウンタウンに傾倒していったという。
「ダウンタウンさんがおもしろすぎて」「ずっと影響を受けてますね」
自身は2016年ごろ、初めて松本人志と食事を共にする機会があり、その際には「育ての親がうちの父親だとすると、生みの親に会うような感覚」になったといい、その後の食事会では「おまえと俺は一蓮托生やな」という言葉ももらったという。
ダウンタウンのテレビを見て芸人を志したという塙、創価大学の落語研究会の先輩だったエレキコミックにも大きな影響を受けたと明かす。当時、塙は家賃5万円のアパートで暮らしていたが、わざわざやついいちろうらが住んでいた1万8,000円のアパートに引っ越したというのだから、その影響の大きさは計り知れない。
本格的に漫才師を目指してからは、当時、「海砂利水魚」を名乗っていたくりぃむしちゅー、漫才協会に入ってからはあした順子・ひろし師匠の名前を挙げる。
特に、塙は順子・ひろしの漫才における自己紹介のくだりをピックアップし、「まずは15分の自己紹介漫才を作ること」で漫才師はスタイルを確立できるといった、技術的な方法論にまで話を発展させていた。
そして、『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)の決勝に進出し、テレビの寄席番組に出演するようになった30代からずっと影響を受けていると語るのが、爆笑問題だった。
「我々もテレビに出させていただくようになると、必ず爆笑問題さんと一緒になるんですね。『ENGEIグランドスラム』(フジテレビ系)、『THE MANZAI』(同)、年末年始の番組、全部爆笑さんが出てるんです。それがまずすごい」
確かに、爆笑問題ほど活発にテレビで漫才を披露している漫才師は、この世代には誰もいない。舞台を見ても、定期的に寄席に出ている漫才師は数多くいるが、爆笑問題ほど新ネタを作り続けている漫才師はいないだろう。爆笑問題は現在でも2カ月に一度のタイタンライブで新ネタを下ろし、毎年年末には60分~90分の長尺漫才を「爆笑問題のツーショット」として収録している。それも、すべて時事ネタである。
「なんで爆笑さんが時事ネタをやるのかってなると、言い方が難しいんだけど、『優しさ』みたいなのが多分あると思ってて」
塙は、自身のパーソナルをひけらかすよりも、お客さんの待っている話題を提供する爆笑問題の漫才を「優しさ」と表現した。
「自分もそこを見習っていきたいなっていう」
太田光自身は、時事ネタ漫才を作る理由について、各メディアの取材にも一貫してただ「ウケるから」「ウケやすいから」としか答えていない。ただ舞台の上で披露された漫才だけが、多くの後輩に影響を与えていく。
(文=新越谷ノリヲ)
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