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テレ東社長『激録・警察密着24時』終了へ…ベテラン俳優起用の独特な演出で人気に

テレ東社長『激録・警察密着24時』終了へ…ベテラン俳優起用の独特な演出で人気にの画像1
テレビ東京

 テレビ東京の石川一郎社長が同局で定例社長会見を行い、2005年より放送されているドキュメンタリー特別番組『激録・警察密着24時!!』を「もう、やめます」と明言。ネット上で惜しむ声が相次いでいる。

 同局は今月28日、公式サイトで《昨年3月28日放送の中で「鬼滅の刃」の商品に関する不正競争防止法違反事件を取り上げましたが、この中で不適切な内容がありました。番組ではこの事件で4人が逮捕されたとお伝えしました。その後の捜査で3人は不起訴になりましたが、不起訴の事実に言及することなく放送を行ったことは不適切でした》と説明。

 さらに、《VTRで登場した会社が、「鬼滅の刃」のキャラクターをそのまま描いた商品を中国へ発注していたと放送しました。しかしながら、この放送に先立つ取材の中でそのような事実があるのかどうかを確認していませんでした》などと経緯を明かし、《関係者の皆様の名誉を深く傷つけたことを、テレビ東京として真摯に受け止め、心からお詫びいたします》と謝罪していた。

テレ東の社長「もうやめたい。やめます」

 この件について、石川社長は5月30日の定例社長会見で「この番組は、外部の制作プロダクションと作ったものでございますが、放送責任は我々テレビ東京にあります。視聴者の皆様と関係者の皆様にご迷惑と誤解を与えて、名誉を傷付けたことを、テレビ東京の社長として深く反省し、心からお詫び申し上げます」と改めて謝罪。

 また、「番組の見直しを検討しているか」と問われると、石川社長は「もうやめたい。やめます」と述べ、「今後制作は行わないのか」との質問には「はい」と答え、番組を終了させる考えを示した。

 ネット上では「こういう昔ながらの番組って、現代では難しいんだろうな」と終了に理解を示す声や、「日本テレビの『24時間テレビ』は募金の着服事件があっても放送を続けるのに、テレ東の社長は潔いな」と他局と比較する反応も見られる。

 一方、「『警察密着24時』が終わっちゃうの寂しい」とファンから惜しむ声が相次いでおり、根強い人気がうかがえる。

『激録・警察密着24時!!』近年の視聴率は5~6%ほど

 不定期で放送されていた『激録・警察密着24時!!』は、05年8月に「日曜ビッグバラエティ」枠でスタート。20年と21年にはそれぞれ年間7回、22年と23年には年間5回が放送され、直近は今年3月6日に放送された「薬物&カーチェイス!春の一斉取り締まりSP」であった。

 また、数多くのベテラン俳優がナレーションを務めることでも知られており、近年は声優の玄田哲章や大友龍三郎などが担当。緊迫感を煽るような独特な演出が人気となり、世帯視聴率は00年代までは20%前後(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録した回もあったほか、近年でも5~6%ほどと同局のGP帯としては決して悪い数字ではなかった。

 これまで68回(傑作選除く)にわたり放送され、テレ東を代表する番組の一つであった『激録・警察密着24時!!』。毎回楽しみにしていたファンは、しばらく喪失感に包まれそうだ。

仲宗根由紀子(エンタメ系ライター)

芸能誌の編集を経て、現在は国内・国外ドラマレビューを中心に執筆するライター。人気俳優のインタビュー経験多数。

なかそねゆきこ

最終更新:2024/05/31 16:00
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