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松本潤の退所で木村拓哉の独立説が再燃も…大きすぎた「SMAP騒動」の代償

木村拓哉(写真/Getty Imagesより)

 嵐の松本潤が5月30日をもってSTARTO ENTERTAINMENTから退所すると発表した。これをきっかけに木村拓哉の独立説が再燃している。

 松本は嵐のメンバーとしてはもちろん、演出家やプロデューサーとしても旧ジャニーズで活躍してきた。今後のSTARTO社にもなくてはならない存在だと思われていたが、松本は「正直なところ不安も大きいのですが、私自身の未来を形作るためには必要な一歩だと感じています」として独立の道を選んだ。

 グループとしてのエージェント契約は継続するものの、二宮和也も昨秋に独立しており、嵐のメンバーでは2人目の離脱者。もはや「誰が独立してもおかしくない」という状況の中、再び独立説が取りざたされているのが木村だ。

 木村はSMAPに独立話が浮上した際、妻の工藤静香と旧ジャニーズ事務所で当時実権を握っていたメリー喜多川氏の関係の深さが影響し、事務所残留を決めたと一部で指摘されている。しかし、メリー氏は2021年に他界しており、すでに旧ジャニーズ事務所も崩壊していることから、木村がSTARTO社に義理立てする必要はない。

 木村は誰もが認める売れっ子だったが、ジャニーズ性加害問題の煽りを受けてCM契約が激減しており、ドラマや映画のオファーにも悪影響が出ているとされ、STARTO社に残っていることで生じる弊害はあまりに大きい。象徴的なのは日本マクドナルドのCMで、木村は広瀬すずと共演していたCMから降板となり、現在は「辞めジャニ」の山下智久が広瀬と共演している。

 とくに俳優業を中心としている場合は、独立したほうがメリットが大きいようだ。実際に先述の二宮や松本に加え、生田斗真や風間俊介ら俳優業をメインにしている旧ジャニーズタレントの独立が相次いでいる。かつてなら独立した途端にメディア露出が激減するところだったが、業界の「ジャニーズ忖度」が消滅したこともあり、独立組はむしろ仕事が増加している。

 それなら俳優業がメインの木村も独立したほうがいいように思えるが、そう簡単でないようだ。事態を複雑にしているのが先述したSMAPの独立騒動で、木村が残留の意思を示したことでグループ全員での独立は失敗。テレビの生放送で、メンバー全員が並んで「公開謝罪」する事態になり、これがSMAPの解散につながった。

 当時、木村は「裏切り者」と揶揄されたが、育ててくれた事務所への恩義を重んじる姿勢を評価する声もあった。それだけに、ここで独立となれば「SMAP騒動の時から、自分の都合優先で動いているだけ」と見られかねず、それは「男気がある」という木村のパブリックイメージに反する。

 独立すれば激減したCM契約数が回復するのは間違いなく、ドラマや映画のオファーも増加するのは確実視されている。木村がSTARTO社に残っているメリットはあまりないはずなのだが、SMAP騒動による「裏切り者」イメージがネックとなって踏み出せないのではないかとみられているようだ。

 木村のイメージ戦略については、本人以上に妻の工藤の意向が大きく影響しているといわれている。工藤の判断を加味した上で、木村はSMAP騒動の時のように再び「独立か、残留か」のどちらの道へ行くのかを決断することになりそうだ。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2024/05/20 18:00
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