トンツカタン・お抹茶『R-1グランプリ』楽曲不正使用問題の「幸せな後始末」
#トンツカタン #お抹茶
今年3月に放送された『R-1グランプリ』(フジテレビ系)の決勝に進出し、独特な歌ネタを披露して最下位に沈んだお笑いトリオ・トンツカタンのお抹茶。10日配信の『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(ABEMA)で、そのネタに使用した楽曲に「不正使用問題」が発覚したことについて釈明を行った。
お抹茶は『R-1』で、軽快なユーロビートに自作の歌詞を乗せた楽曲を流しながら「かりんとう車」を運転する男性を演じ、強烈なインパクトを残して大会を盛り上げた。
だが後日、所属しているプロダクション人力舎が「楽曲ダウンロードサイトおよび作曲者様の規定に沿わない使用方法をしていたことが発覚いたしました」と報告し、「使用サイトご担当者様とお話しさせていただき弊社の確認不足によりご迷惑をおかけしましたことを謝罪致しました。その上で当該動画を削除致しました」「本件におきまして関係各位にご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます」と謝罪。お抹茶自身も謝罪のコメントを発表していた。
これにより、お抹茶のネタはTVerから削除されるなど、大きな問題となった。
これについて『しくじり』では、オードリーの若林正恭が「お抹茶も悪いけど『R-1』の運営も」と水を向けると、お抹茶は「『R-1』で推奨されている(フリー音源)サイトを使ったというのもありますけど」と不満げ。共演していた相方の森本晋太郎に「違う! こじれるからやめろ! R-1は悪くない!」とツッコまれていた。
お笑い界での楽曲の不正使用問題というと、かつてはピン芸人のひょっこりはんがフリーBGMサイト「MusMus」で公開されていた楽曲を無許可で改変して販売するなどして大問題になったり、パーマ大佐が「森のくまさん」を替え歌にした「森のくまさん パーマ大佐」を発売した際に、原曲の日本語訳詞の著作権者から販売差し止めを求める裁判を起こされるなど、深刻な問題になる例も少なくない。
だが、今回のお抹茶の件は作曲者側の協力もあって、円満な解決を迎えている。
『R-1』からわずか2週間後に、お抹茶はライブ「トンツカタンお抹茶の『かりんとうの新車発表会』」を開催。元曲の作曲者であるマニーラ氏が新たにお抹茶に楽曲を提供し、新たな曲による「かりんとうの車」の新ネタが披露されたのだ。
このライブは、異常な盛り上がりを見せたことで語り草になっている。
お抹茶はこの日のライブで「かりんとうの新車」を4回披露。1つのネタを同じライブで4回も行っているのだ。
しかも、回を追うごとに会場は盛り上がりを見せ、最後にはオールスタンディングで大合唱。ネタのオチである敬礼ポーズを観客全員で行うという、何か儀式のようなライブとなったのだ。
トラブルこそあったが、お抹茶の「かりんとうの車」は結果としてお笑いファンに受け入れられ、愛されることになった。なんとも幸せな後始末だったといえよう。
(文=新越谷ノリヲ)
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