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日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 特典商法の成れの果て…SEVENTEEN、新アルバム大量廃棄騒動

特典商法の成れの果て…SEVENTEEN、新アルバムが渋谷に大量廃棄でファン怒り

SEVENTEEN(写真/Getty Imagesより)

 韓国の13人組ボーイズグループ「SEVENTEEN」が、4月30日に9年の活動の集大成となるベストアルバム『17 IS RIGHT HERE』をリリースした。このCDが東京・渋谷の路上に段ボールごと大量に置き捨てられ、特典目当てで大量購入した人物が廃棄したのではと騒がれている。

 同アルバムは、SEVENTEENの歴代リード曲に加え、「MAESTRO」「LALALI」など新曲4曲などを含み、ユニットの新曲なども多彩にそろえた豪華盤。韓国では4月29日にリリースされ、アルバム流通会社YG PLUSによると、4月19日時点で予約数は308万枚を突破していたといい、日本でも多くのファンが発売を待ち望んでいた。

 メンバーたちにとってもファンにとっても大事な作品であるはずだが、日本リリース日の4月30日にSNS上で「渋谷のPARCOのところにセブチのアルバムご自由にどうぞって書かれて大量に置いてあった」「渋谷公園通りにseventeenのベストアルバムがダンボールごと廃棄されていました…これは酷い…」といった“大量廃棄”現場の目撃情報が相次いだ。

 投稿に添えられた画像や動画を見ると、100枚以上はありそうな同アルバムの「DEAR Ver.」が段ボールに入ったまま置き捨てられており、ビニール袋に入れて持ち帰ろうとしている人たちの姿も確認できる。

 かなり異様な光景だが、大量に廃棄されたのは「特典目当ての購入でCDが不要になったから」だとみられているようだ。

 同アルバムを購入すると、先着の特典としてショップごとに異なるメンバーのスペシャルフォトカードをランダムでゲットでき、さらにハイタッチ会などのオフラインイベントに参加できる抽選応募エントリーカードなどもついてくる。これらの特典を多く手に入れるため、同じCDを大量に購入し、扱いに困って廃棄したのではないかと指摘されているのだ。

 これに対して、ネット上のファンからは「同じCARAT(SEVENTEENファンの通称)として恥ずかしい」「メンバーがCARATのために作ったアルバムがこんな扱いされるなんて。特典つけるのはいいけど、売り方を考えないといけないと思う」「これ韓国でカムバ(新譜の発売)に遭遇すると普通の風景で、多くがランダムトレカの転売目的なんだよね」「これ不法投棄でしょ。ランダム特典商法の成れの果て」といった憤りの声が上がっている。

 さらに「渋谷のTSUTAYAやタワレコで台車を使って大量買いしてる人たちがいたから、そういう人が捨てたのかも」「ファンではなく、悪質な転売ヤーの仕業だと思う」といった意見もあり、転売ヤーの標的にされたのではと考えるファンもいるようだ。

 実際にファンがやったことなのか、転売ヤーの仕業なのかは分からないが、いずれにしても過度な「特典商法」が今回のCD大量廃棄につながったのは間違いない。配信全盛の時代にCDを売ろうとすれば、ファンの複数買いを前提にした特典商法に頼りたくなるのは理解できなくもないが、そうしたビジネスモデルはファンを疲弊させる上に、CDが聴かれることもなく大量廃棄されるのは資源のムダでもある。

 不毛な大量買いに頼らないビジネスモデルを構築できればいいのだが、これは音楽業界にとって大きな課題となりそうだ。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2024/05/01 15:00
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