さらば青春の光YouTube最新作「馬狼」が神がかり的な展開に 『水ダウ』藤井氏も絶賛
#さらば青春の光
時おり、ものすごい企画力を見せつける「さらば青春の光Official Youtube Channel」で、また名作が公開されている。13日に配信されたのは「高額当たり馬券を持っているのは誰だ?究極の心理ゲーム【馬狼】開催!!」という動画。公開から20時間で、すでに再生回数50万回に迫る勢いだ。
この日、五反田の事務所に集められたのは、6人のクズ芸人。ザ・マミィ・酒井貴士、岡野陽一、ザ・ギース・尾関高文、パンプキンポテトフライ・谷拓哉、みなみかわ、それにさらばの松竹時代の先輩であるピン芸人・のぶお休みなしというメンバー。ちなみにのぶお休みなしはこの企画のためだけに上京してきているという。
この日は「地方競馬を盛り上げる」企画。さらばのYouTubeではたびたび地方競馬(主に佐賀)を使った企画を行っており、今回も実際に馬券を購入してのゲームのようだ。普段は森田哲矢に騙されてひどい目に遭ってばかりの東ブクロも、今回はMC側に回っている。
ルールはこうだ。
6頭立てのレースで単勝馬券を6頭分購入し、クズそれぞれに1枚ずつ配布する。これにより、クズのうち誰かひとりが当たり馬券を手にすることになる。この当たり馬券の持ち主を「馬狼(うまろう)」とする。
レース後、「人狼ゲーム」の要領で話し合いが行われ、まずひとりが追放される。追放された者が「馬狼」なら、当たり馬券は取り上げられ、残りの5人で当選金を山分け。「馬狼」以外だったら、今度は「馬狼」がひとりを指名して脱落させ、残りの4人で再度話し合いが行われる。
この4人の話し合いでまたひとりが追放されることになるが、これが「馬狼」なら残りの3人で山分け。「馬狼」が見事にほかの3人を騙し切れば、当選金は「馬狼」のひとり占めになる。
ちなみにこの日のギャラは配当金のみ。少なくとも1人がノーギャラになる設定で、「馬狼」が勝ち切ればほかの5人全員がノーギャラである。この時点で、まずスリルが生まれる。
馬券の購入額は、それぞれ2万円。オッズによって、クズたちの獲得金額も大きく変動する。大穴が来れば「馬狼」が独占できる金額は莫大になり、山分け分も通常ギャラとは比べ物にならない額になる。
だから、レース前にオッズを確認した段階からクズたちの駆け引きが始まる。自分の持っている馬券が本命か穴か、それによってこの日のギャラが変わってくるのだ。どうあれノーギャラでは帰りたくないし、自分の馬が勝って「馬狼」になるより、外れても「馬狼」を追放して山分けになったほうがギャラが高くなる場合もあるのだ。
「人狼ゲーム」を知っていれば、見る側もルールに迷うことはないだろう。実際にレースが始まると、クズたちの目の色が変わる。そしてレース結果を受けて、収録はさらにヒートアップすることになる。
配信後、『水曜日のダウンタウン』(TBS系)などで知られるテレビディレクターの藤井健太郎氏は、X(旧Twitter)にこうポストしている。
「テレビじゃできないモノって大半がテレビじゃできないってだけのモノだけど、企画と展開でこのクオリティ出されたら、そりゃその辺の深夜番組じゃとてもじゃないけど…って感じですね。」
綿密にルールを設定して、適切なキャストを呼ぶ。ゲーム企画の成否は、スタート前に決まっているものだ。だが展開に応じてアドリブで設定を追加していく森田のディレクション能力もまた、今回の動画では冴えに冴えた。
そして何より、今回の「馬狼」では想定以上の展開が発生している。
森田は今回、確かに「笑いの神様」というやつを振り向かせた。騙し合い、大声でもだえ苦しむクズおじさんたちを眺めながら、そのことに少しだけ感動してしまった。
(文=新越谷ノリヲ)
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