STARTO社が本格始動も…SMILE-UP.がファンクラブ運営継続でファン困惑
#ジャニーズ #SMILE-UP. #STARTO ENTERTAINMENT
旧ジャニーズ事務所からマネジメント業務などを引き継ぐ新会社「STARTO ENTERTAINMENT」が10日より本格始動し、同日にその船出を記念したオールスターコンサートが東京ドーム、5月に京セラドーム大阪で開催される。華々しい幕開けになりそうな一方、タレントの契約や楽曲およびファンクラブの権利関係などが今なお不透明なままで、ファンの不信感が高まっている。
9日、SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)が運営するファンクラブ組織「FAMILY CLUB(ファミリークラブ)」が会員に向け、「ファミリークラブ会員規約・プライバシーポリシーの変更および、FAMILY CLUB Official Site終了」を告知した。
ファンクラブが消滅するのかとファンが騒然となったが、実際はこれまでファミリークラブのサイトで公開していたアーティスト情報が、10日に新設されたSTARTO社の公式サイトに移管されるということだった。STARTO社が始動したことで、タレントたちがSMILE-UP.の所属ではなくなったためとみられる。実際、SMILE-UP.は10日に発表した声明の中で「被害補償に特化した組織」になったと断言している。
ところが、移管されたのはアーティスト情報だけで、各グループ・タレントのファンクラブは現在もSMILE-UP.の運営であることが、改定されたファミリークラブの会員規約に明記されている。「所属タレントが誰もいないのにファンクラブを運営している」という、非常に奇妙な状況になっているのだ。
芸能事務所にとってファンクラブは大きな収入源だ。旧ジャニーズで最も会員数が多かった嵐のファンクラブは、推定会員数300万人で年に約120億円の収入を生み出しているといわれる。他のグループも含めれば莫大な収入になるはずだが、これがそのまま「補償会社」であるはずのSMILE-UP.に落ちるとなると首をかしげたくなる。
また、ジャニーズ問題を追及しているジャーナリストの松谷創一郎氏は、9日付の記事で「SMILE-UP.は、いまもジャニーズ事務所時代に築いた事業と資産を保有している」と指摘。具体的には先述のファンクラブに加え、楽曲の原盤権や映画・映像コンテンツの著作権などで、これもそのままならSMILE-UP.に巨額の利益をもたらし続けることになるだろう。
さらに、一部では旧ジャニーズ元社長で「今後私は全ての関係会社からも代表取締役を降ります」と宣言していた藤島ジュリー景子氏が、楽曲著作権などを管理する関係会社ブライト・ノート・ミュージック(旧ジャニーズ出版)の代表取締役を続投しているとも伝えられている。
客観的に見ると、SMILE-UP.はSTARTO社に芸能関係の業務を引き渡して被害補償に専念するとしながら、ファンクラブや楽曲の権利などの大事な収入源はつかんでいるという印象が否めない。この状況について、松谷氏は「現状、STARTOは旧ジャニーズ事務所が事業存続するための〝ダミー会社〟のように見える」と断じた。SMILE-UP.は被害者への補償がすべて終了した後は廃業するとしているが、その時にファンクラブや各種権利関係がどうなるのかは分かっていない。
タレントの契約も不透明だ。当初は、デビュー済みのタレントはSTARTO社とエージェント契約を結び、研修生扱いのジュニアはSTARTO社の所属になるとも伝えられていた。船出を記念したドームコンサートでは、NEWS、SUPER EIGHT、KAT-TUN、timelesz、King & Prince、SixTONES、Snow Man、なにわ男子ら14組75人が出演するが、彼らの契約がどのような形になっているのかは明かされていない。ドームコンサートへの出演が発表されていないタレントや、デビュー前のジュニアについては扱いがなおさら謎だ。
グループ活動休止中の嵐は10日にメンバー5人で新会社を設立したと発表したが、これもSTARTO社とどのような関係になっていくのか現時点では不明。ファンからは「何も分からなさすぎて不安」「新会社が何のための会社なのかすらよく分からなくなってきた」といった声が上がり、不信感が高まっているようだ。
これらの情報を総合すると、STARTO社の本格始動は「問題山積のままの見切り発車なのでは」とも思えてくるが、タレントやファンが納得するような形になることを期待したい。
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