週刊誌が報じた大谷翔平、水原一平をめぐる疑惑の“根本問題”と日本人への“差別”
#週刊誌スクープ大賞
水原一平が火をつけた“違法賭博”への批判
水原がはまった違法賭博は、全米で燎原の火のごとく広がっているようだ。
東大からロッテに入団し、引退後にアメリカのコロンビア大学経営大学院で経営修士号を取得し、球団フロントを経て、現在は桜美林大学教授を務めている小林至はこう解説する。
「アメリカでは違法のマーケットも含めれば、スポーツベッティングの市場規模は50兆円を超えるという指摘もあります。今や全世界では330兆円規模ですが、その大半は違法マーケットとも言われています」
半ば日常的に行われていたスポーツ賭博について、アメリカの連邦最高裁が合法性の解釈を各州に委ねるとしたのは2018年のことだという。市場規模から税収は絶大で、全米50州のうち38州で合法化されてきたという経緯があるそうだ。
「常習性等への懸念からドジャースの地元カリフォルニア州では違法ですが、8割近くの州が合法化しています。水原氏へのインタビューで注目されたスポーツ専門放送局のESPNも、賭けサイトを運営しているほどです」
そう話すのは、現代アメリカ政治外交が専門でスポーツ賭博の制度にも詳しい上智大学教授の前嶋和弘である。
また、先の小林によれば、
「原則、前金制で賭けられる上限も業者によるが1試合あたり100ドル以上はほとんど不可能。水原氏が3年ほどで使ったといわれる約6億8000万円は、合法業者なら4万5000試合に賭けた計算で常識的には無理。それだけ高額な借金を掴まされる違法な業者にハマったということでしょう。プロゴルフ界のスーパースター、フィル・ミケルソンは、かつて違法マーケットで、150億円すったことを認めています。一般的なギャンブラーでは近づけない、秘匿性の高いアンダーグラウンドな世界なわけです」
では、どうやって水原は違法な賭博業者と接点を持ったのか。
文春によれば、大谷とチームメイトの交流をアシストする中で、自身も他の選手と共通の趣味で親交を深めたという。
大谷と同じ年にメジャーデビューしたデービッド・フレッチャー内野手と水原は馬が合ったようで、クラブハウスでポーカーをして賭けていたという。だが、大谷は傍観しているだけで、参加することを頑なに拒んでいたという。
2021年9月7日から翌8日にかけて、エンゼルスはサンディエゴでパドレスと2試合の交流戦を行った。水原は、チームの宿泊先でフレッチャーらとポーカーに興じていたそうだが、そこに参戦したのが違法賭博業者のマシュー・ボウヤーだったというのだ。
それをきっかけに、その後、水原はボウヤーの下で違法賭博の泥沼に沈んでいったようだ。
国際サッカー、NBA、NFL、大学フットボール。ギャンブルに弱い水原は負けて多額の借金を負ってしまうのだ。支払える額ではない。
それでもボウヤーが水原に続けさせたのはなぜか。ワシントン・ポストの取材に、ボウヤーの代理人はこう答えている。
「彼は大谷のベストフレンドだから」
「水原氏は最初のESPNのインタビューで、大谷は、借金の事実を知っていたが、送金先が違法業者かとは聞かなかったと答えた。仮に真相がこの通りだとすれば、結果的に、大谷は違法な賭博事業者の債権回収に関与していたとみなされ、出場停止などの処分を受ける可能性があります」(現地ジャーナリスト)
つまり大谷を守る唯一のシナリオは、大谷が全く知らないところで送金が行われたという「大型窃盗」罪しかないようなのだ。
ダニエル・ウォラック弁護士は文春でこう指摘している。
「どれだけ裕福か関係なく、電子送金の取引があれば、銀行から通知がある。また一万ドル以上の電子送金があった場合、内国歳入庁への報告義務が発生する。銀行とのやり取りも水原氏が間に入った可能性もあるが、これだけ多額の送金ならば、日本語を話せるスタッフが口座の名義人に直接確認してもおかしくない」
そして、もし送金先を大谷が知っていた場合、大谷は捜査対象になるというのである。
「違法賭博とマネーロンダリングを幇助したとして、カリフォルニア州法並びに連邦法違反で起訴される可能性がある。大谷が関与した疑いは強いので、捜査の対象になるのは間違いないでしょう」(同)
私の推理は「大谷翔平温情説」である。
水原が大谷に借金の肩代わりを頼んで来たとき、大谷が「二度とするなよ」といったことは間違いないのでは。そして何回かに分けて送金し、すべてをチャラにしてやった。
これで全てが終わったと思っていたら、違法賭博の胴元から「大谷翔平」の名前が出てしまった。
大谷は迷った。だが、大好きな野球を捨てるわけにはいかに。泣いて水原を切ったのではないか。
水原も、大谷にこれ以上迷惑はかけられないとすべてを飲み込んで、大谷は全く知らなかったという形で押し通すのだろう。
それでも大谷が出場停止などの処分にならないかはわからない。どこかで「事実」が露見するかもしれない。そうした不安が、大谷の今のバッティングに表れているのではないか。
それに、アメリカでは日本人のスーパースターを憧れの眼差しで見ている人間ばかりではない。これからは厳しい目が注がれるだろう。それを吹き飛ばすには、ホームラン量産が必要だが……。
ポストは、そうした偏見がまだまだあると報じている。
スポーツジャーナリストの友成那智は「MLBがあらゆる方向から、大谷に処分が及ばなにように動いていることはたしかでしょう」として、こう指摘する。
「MLBにはビジネスを大きくしなくてはならないという宿命があり、別法人を作ってカジノ産業にも手を出している。だから、本人の処分までいくことはない」
だが、アメリカの一部ではそうしたことがさらなる批判を招くことにもなりかねないというのである。
MLBはリーグの利益のために疑惑を葬ったと曲解されかねない。
そうなれば大谷への批判が強まり、日本ではあまり注目されてこなかったが、大谷への冷たい視線がさらに向けられるようになるというのだ。
ポストによれば、元々、これまでも日本人プレーヤへの“差別”はあり、イチローがメジャーリーグの安打記録を塗る変えるたびに、日本人の記録を認めたがらないアメリカ人は多くいた。
イチローが敵地の球場へ行くと、スタンドから物が投げられることもあったという。
日本のマスメディアは、大谷が球場の歓声に答えて帽子を取って挨拶する姿ばかりが報じられているが、そうした人間ばかりがアメリカにいるわけではない。
今回の違法賭博の件では、もちろん大谷は賭博自体にはかかわってはいないだろうが、もし、高額の送金に関わっていたとすれば、日本から来たスーパーヒーローへの風当たりが強まることも考えられるだろう。
大谷は相手チームと戦うだけではなく、アメリカの中にいるアンチ大谷という人間達とも戦わなくてはいけないのだ。
思わず「大谷翔平がんばれ!」といいたくなるな。(文中敬称略)
【巻末付録】
まずは現代から。
「伊東沙莉 『ごほうび』の一年にしたいな」。ブギウギの趣里もそうだが、最近の朝ドラの主役は美人でなくていいんだな。どこにでもいる普通の女の子。親しみやすいのだろうがね……。
「白濱美兎 まっさらな十七歳」「WBC観戦で注目されたインフルエンサーがグラビア初挑戦 ゆいぱん」。ゆいぱんってイイね! 俺もフォロワーになろうかな。
ポストにいこう。
「生誕100年 高峰秀子に会いたい」。日本初の総天然色映画『カルメン故郷に帰る』のデコはよかった。あんな感動は二度とないな。
「制服姿で駆け抜けたアイドルたちの青春」
袋とじ「1970年代ヌードの女神 麻田奈美」。今見ても林檎ヌードはいいね。今は65歳か。ソフトフォーカスだから、今も面影あるな。
「真島なおみ 挑発ヒップ」「天木じゅん 桜色ボディ満開宣言!」「河北彩伽のデジタル」
今週はゆいぱんで決まり。現代の勝ちじゃ。
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