旧ジャニーズ、東山紀之氏の元マネージャーらが性加害…「知らなかった」に再び疑問符
#東山紀之 #BBC #性加害
SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)が28日、東山紀之社長の元マネージャーを含むスタッフ2名が未成年タレントへの性加害を行なっていたと認めた。きっかけとなったのはイギリスの公共放送BBCの東山氏へのインタビューで、これまで詳しく公表されていなかった「新たな性加害」が再び海外メディアによって報じられる形になった。
BBCによる単独インタビューで、東山氏は未成年タレントへの性加害をしていたスタッフについて「僕がいま聞いているのは、2人と聞いています」と回答。この件に関しては「法的なことを考えると、僕らには権限がないと思いますので。その当事者の人たちがそれに対して刑事告訴をしたら、僕らとしては全面的に協力するということになるとは思います」とし、現状では警察に情報を提供していないと述べた。
同社によると、性加害を行ったのは十数年前まで在籍していた男性と、昨年9月まで在籍した東山氏の元マネージャーの男性で、どちらも存命だという。刑事事件としての立件を希望するのかを被害者に尋ねたのかと問われると、東山氏は「どなたなのか理解していない」とした。
東山氏はジャニー氏の性加害について「うわさとしては聞いていた」としながら、被害を受けたことも目撃したこともなかったとして「知らなかった」という立場を示していた。しかし、ジャニー氏に加えて身近なタレント時代のマネージャーが性加害をしていたとなると、この主張にも疑問符が付きかねない状況だ
SMILE-UP.の被害補償特設サイトでも今回の件について声明が出され、同社は「本日、BBCニュースにて、故ジャニー喜多川以外の旧ジャニーズ事務所所属のスタッフ2名が性加害を行っていたことを弊社社長の東山紀之が聞いていると申し上げた旨の報道がされました。弊社は、昨年の『外部専門家による再発防止特別チーム』の調査の時点で本事象を認識しており、当該2名について再発防止特別チームにもご説明済みです」と報告。
さらに「本事象については昨年8月29日付けの再発防止特別チームによる報告書で『特別チームの調査でも、ジャニー氏以外にも、ジャニーズ事務所の社員による性加害があることが確認された。』と記載されているとおり、再発防止特別チームにおいても、既に調査済みです。また、当該スタッフについては、昨年9月までに関係法令及び就業規則等に従って厳正に対処しました」とし、おそらく昨年9月まで在籍していたという元マネージャーには何らかの処分が下ったようだ。
同社は「再発防止特別チームに説明済み」「調査済み」としているものの、これまでの記者会見などでスタッフによる性加害の詳細については言及しておらず、先述の「性加害をしていたマネージャーが会社を去っていた」というのも初めて明らかになった事実だ。
一部週刊誌の報道などでは、故ジャニー喜多川氏だけでなくスタッフによる性加害も横行していたと伝えられてはいたが、BBCが追求したことでようやくSMILE-UP.が公に事実を認めたことになる。言い換えれば、以前からスタッフによる性加害は認識されていたが、大手メディアは追及することなく「公式発表待ち」で静観していたといえる。
ジャニー氏による性加害問題についても、昔から一般人でも知っているレベルの「公然の秘密」となっていながら、テレビや新聞などの大手メディアは「忖度」によって黙殺し、海外メディアのBBCが報道したことで大問題になったという経緯がある。各大手メディアは「見て見ぬふり」だったことを反省し、業界の構造は改善されたかと思われたが、今回の一件を見るとさほど変わっていないようにも思える。
BBCは、ジャニーズ性加害問題の実態を暴くきっかけとなった昨年放送のドキュメンタリー『J-POPの捕食者:秘められたスキャンダル』の続編となる『捕食者の影 ジャニーズ解体のその後』を、30日にBBCニュースチャンネルで日本を含む世界に向けて放送予定。被害補償などが徐々に進められたことで騒動は落ち着いてきた印象もあったが、同番組によって再び深刻な問題がクローズアップされる可能性もありそうだ。
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