『THE SECOND』優勝候補が続々敗退の大波乱!「32→16ステージ」1日目
#THE SECOND
芸歴16年以上の漫才師による頂上決戦『THE SECOND』。5月にフジテレビ系で生放送されるグランプリファイナルへの出場8組を目指したノックアウトステージの開幕戦「32→16」が23日と24日に行われている。
23日には13時からA・Cブロック、19時からはD・Hブロックが行われ、まずは8組が勝ち抜き。「16→8」ステージへと駒を進めている。
ここでは、その結果を振り返りながら本戦の行方を占ってみたい。
■Aブロック
●LLR(268点)×ダブルアート(281点)〇
東西の劇場番長対決となった開幕戦。昨年『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)を卒業したばかりのダブルアートが281点の高得点で次のステージにコマを進めた。この結果にダブルアート・タグはX(旧Twitter)上で「GOOD NICE!!」「次も凄く凄い楽しみます!!」と独特の語彙で喜びを爆発させていた。
●祇園(273点)×タモンズ(292点)〇
またも東西対決。関西ではすでにテレビにも定着しつつある祇園を、“大宮の最終兵器”タモンズが撃破。292点は前回大会を通じても歴代最高得点になる。しかもタモンズは唯一、選考会とは別のネタを披露している。選考会の上位8組である「ポットA」に選ばれたネタを温存しての勝ち上がりとなり、一躍、優勝候補に躍り出たといっていいだろう。
■Cブロック
〇ロビンフット(289点)×テンダラー(284点)●
昨年に続いて優勝候補の一角に挙げられていたテンダラー。第1回大会にエントリーを表明した際には、敬意を込めて「誰がテンダラーの漫才を審査できるというのか」とささやかれたほどの実力派だが、ここで姿を消した。NGK(なんばグランド花月)が千川BeachVに屈した歴史的な1日となった。
●インポッシブル(264点)×ななまがり(292点)〇
当代きってのキワモノ対決となったCブロック2試合目は、274点の高得点を出したインポッシブルが制限時間オーバーで10点減点。ななまがりは、タモンズと並ぶ歴代最高得点の292点で勝ち上がりを決めた。昨年『M-1』敗者復活戦で大いに爪あとを残し、存在自体がポップになりつつあるななまがり。こうなってくると、このコンビは強そうだ。
■Dブロック
●COWCOW(261点)×金属バット(291点)〇
プラスマイナスの出場辞退によってベスト32に滑り込んだCOWCOWだったが、291点をたたき出した金属バットに完敗。友保隼平はXに「ラッキー!」とだけポストしたが、『M-1』出場最終期から毎年ブラッシュアップされていく漫才には、2人のたゆまぬ努力がにじみ出ている。ネタだけ見てるとすごい真面目な漫才師だと思う。
〇母心(270点)×ジャルジャル(255点)●
またまた大番狂わせ。まったく無名の漫才協会所属コンビ・母心がジャルジャルを下している。後攻有利のトーナメントで、まさしく金星といえる結果だ。21日にはナイツ・塙宣之のYouTubeに出演し、4分ネタの『M-1』ではチャンスがなかったが「6分なら勝負なる」と一念発起しての出場だった語っている母心。台風の目になりそうだ。
■Hブロック
〇モンスターエンジン(278点)×超新塾(271点)●
昨年のファイナリスト・超新塾はアイクぬわらに何かがあった関係で4人での出場。不在のアイクをネタに取り込むなどして会場を巻き込んだが、円熟のモンスターエンジンに一歩及ばなかった。『M-1』『キングオブコント』とも2度決勝に進んでいるモンスターエンジンも、11年の『KOC』を最後に賞レース決勝から遠ざかっている。今一度存在感を示したいところだ。
●ランジャタイ(265点)×ラフ次元(277点)〇
昨年優勝したギャロップと「16→8」で当たり、「285-284」という1点差で敗れているラフ次元。今年は隠れ優勝候補ともいわれているが、人気者・ランジャタイに快勝。1点~3点の持ち点を持つ観客審査員からほとんど1点が投じられなかったこの日のステージだったが、ランジャタイには1点が9票入るという、いかにもランジャタイらしい戦いとなった。
* * *
この結果、「16→8」ステージの対戦は以下の通り。
・Aブロック
ダブルアート×タモンズ
・Cブロック
ロビンフット×ななまがり
・Dブロック
母心×金属バット
・Hブロック
ラフ次元×モンスターエンジン
決戦は4月20・21日だ。
(文=新越谷ノリヲ)
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