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とんねるず・木梨憲武が不適切すぎる! 千鳥の初共演『華大千鳥』ゲスト出演の意味

木梨憲武が千鳥初共演で大暴れ!ドラマさながら私物を実演販売?! | TVer、

 19日放送の『火曜は全力!華大さんと千鳥くん』(フジテレビ系)に、とんねるず・木梨憲武がゲスト出演、往年の暴れっぷりでスタジオを盛り上げた。

 冒頭、開始1秒から木梨の暴走は始まる。

「6連単ぴったり当てたら100万円!」と、この日のタイトルを怒鳴るワンショットの千鳥・ノブに襲いかかると、顔面に手のひらを撫でつける定番の嫌がらせ。千鳥・大悟も思わず「うわぁ~とんねるずやなぁ」と感慨を隠せない。

 というのも、千鳥と木梨はこれが初共演。ここ数年はバラエティのトップランナーとして確固たる地位を築きつつある千鳥だが、2人で「これで全員会えたな」「ノリさんだけ会えてなかった」という話をしていたのだという。全員とは、子どものころにテレビで見ていたスーパースター全員という意味だろう。おそらくはビートたけし、タモリ、明石家さんま、ダウンタウン、ウッチャンナンチャン、とんねるず。ノブも「子どものころに戻って、ノリダーだって思ってる」と率直な感動を伝えている。

 クイズ企画が始まっても、木梨の勢いは止まらない。展開に関係なく「最終ヒントを見てみましょう」と言い出すと、競走馬をかたどったセットから耳を引きちぎって手カンペに見立て、スタジオを練り歩く。当たり前だが、この耳は簡単に取れる仕様には作られていない。引きちぎられた瞬間には聞いたこともないような鈍い音がしたし、耳からは数本の釘が突き出ている。木梨は涼しい顔だが、釘で固定された木工品を引きちぎったのだから、相当の力が込められていたはずだ。

 スタジオメンバーが懐かしさに浸る中、唯一、木梨をイジり続けていたのが、かまいたちの山内健司だった。「とんねるずは業界ウケがよかっただけ」「フジテレビの一部の人に気に入られていただけ」「野猿、全然売れてない」と無理筋の抵抗を試みていたが、木梨は一度はそんな山内の姿勢を評価しながら、ありえないタイミングで長渕キックを繰り出して山内を蹴り飛ばすと、その勢いで博多大吉にもローキック。NHKの朝番組を担当し、老若男女、一般層からお笑いファンまでの尊敬と信頼を一身に集める大吉は、ノブいわく「日本でいちばん蹴られる人じゃない」人物だ。

「痛くないとおもしろくないんで」

 木梨はあいかわらず、涼しい顔である。

 この番組のレギュラーである博多華丸・大吉、千鳥、かまいたちは令和のバラエティを象徴する3組といって差し支えないだろう。そこに投入された、平成初期のスーパースター木梨。まるで、テレビの時代をまたいで木梨ひとりがタイムスリップしてきたような風景だ。

 現在、TBS系で放送されているドラマ『不適切にもほどがある!』を思い出す。昭和のダメ親父が令和にタイムスリップし、時代にそぐわない暴言・暴挙で現代社会に気づきを与えるという筋立てのヒットドラマだ。

 この日の木梨こそ、まさしく「不適切」の権化だった。セットを破壊し、共演者に暴行を加え、高笑いをしている。昭和・平成の時代には受け入れられていた笑いだが、例えば大悟が20年後輩の令和ロマンやヨネダ2000に同じことをする光景は想像すら難しい。

 木梨の乱暴な振る舞いは、懐かしい人には懐かしいし、楽しい人には楽しい。不快な人には、ただ不快なだけだろう。令和の視聴者に何か気付きを与えるようなものではない。

 ただ、もしかしたら初共演の千鳥には、何か気付きがあったかもしれない。木梨のエッセンスを千鳥なりに解釈して表現する機会があるなら、この日の出演にも意味があったことになる。

(文=新越谷ノリヲ)

新越谷ノリヲ(ライター)

東武伊勢崎線新越谷駅周辺をこよなく愛する中年ライター。お笑い、ドラマ、ボクシングなど。現在は23区内在住。

n.shinkoshigaya@gmail.com

最終更新:2024/03/20 13:00
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