「大谷翔平結婚」一色に染まった週刊誌報道の不可解さと“大谷らしからぬ”結婚報告
#週刊誌スクープ大賞
なぜか弱腰な週刊誌「大谷結婚報道」
アサヒ芸能(3/14日号)も、「ネット上を中心に、元バスケットボール選手・田中真美子(27)の名前が浮上したが、それも状況証拠が並べ立てられただけで、真実かどうか定かではない」と淡泊な記事。
サンデー毎日(3/17日号)でコラムニストの山田美保子はこう書いている。
「大谷選手と個人的な付き合いのあるディレクターやアナウンサーもワイドショーの中にはいる。
『たとえ素性がわかったとしても、今日は扱えない』『名指しで誤報だと言われたメディアもあるらしい』『大谷があれだけ嫌がってるんだから独走することはさすがにできないだろう』などの声が聞こえてきた」
テレビ現場の弱腰が見えてくる。
週刊現代(3/16・23日号)は、大谷の妻をテレビに出せという檄が現場に飛ばされ、「なんとしてでも大谷妻の出演にこぎつけるべく、驚きの手法に出る局まで現れた。『大谷妻を出せたら金一封を出す』と、局員に伝達したキー局まであるというのだ」そうだ。その額100万円は下らないというのだが、そのために、大谷の妻に全く触れないというのは本末転倒。もし、これが本当ならメディア失格である。
しかし、写真週刊誌はそんなことはあるまい。
FLASH(3/19日号)は大谷翔平に忖度などしないはずだ。やはり、
「本誌は詳細を確認すべく大谷のおばと思われる親族のもとを訪れた。
『私たちのところには報告は来ていません。何もお話しできないので…。ありがとうございます』」
「おばと思われる」とは? 一体何のことかわからないが、彼女の兄にも取材を試みているから、“禁断”の親族取材を敢行したようだが、そこまでで終わり。
FRIDAY(3/22日号)はどうか。
大谷は過去に理想の結婚相手を「背が高く」て「スポーティ」で「明るい感じがいい」と発言していたから、「長身の元アスリート美女ではないかと目されている」というだけで、締めは「悲願のワールドシリーズ制覇が見えた勝負の年に、『ドライカレーをルーから作ってくれる』“最強の助っ人”を得た」である。
女性誌にも目を通したが、思わせぶりなタイトルを付けてはいるが、同じように実名・顔写真は出ていないようである(女性セブン3/ 21日号はボカシを入れた妻らしき写真を掲載してはいるが)。
私が連載を持っている日刊ゲンダイは、故・安倍晋三が首相時代、「日刊ゲンダイがあるんだから報道の自由は守られてる」といわしめたタブー無しの強気メディアだ。だが今回、ネットに上がっている彼女の実名を書いて原稿を出したら、やはり、他がやってないので止めてくれといわれてしまった。
なぜ、羽生結弦のときはメディアが挙って取材合戦を繰り広げたのに、大谷の取材は自粛してしまうのか。
週刊ポスト(3/22日号)は、大谷が妻の素性を明かさないのは、元ヤンキースの松井秀喜のケースを参考にしているからではないかと推測している。
「2008年3月、松井は当時33歳で結婚を発表し、お相手を『25歳の元会社員の一般女性』と説明した。大谷と同様、同僚のデレク・ジーターも結婚を知らなかった電撃発表だった。スポーツ紙編集委員が語る。
『奥さんの写真は出さず、2枚の似顔絵を公表しました。松井さんとお兄さんが書いたもので、絵のタッチが独特だったので、“警察の手配似顔絵みたいだ”と話題になった。
大谷と違うのは、松井さんの奥さんはマスコミの前に姿を見せていたことで、番記者も名前や出身地を把握していた。ただ、松井さんがプライベートを守りたいという方針で、元スポーツ報知記者の敏腕専属通訳がマスコミに目を光らせていた。そのため、各社は素性を分かっていながら、報道を控えた経緯がある』
現在に至るまで、松井の妻の名前や経歴、顔写真は公開されていない。2人の子供が生まれ、生活の拠点をニューヨークに置いていること以外はベールに包まれており、『大谷が松井さんの成功例から学んだことは間違いないでしょう』という」
大谷は結婚相手を今後、松井のように、妻の素性を明かされないままなのだろうか。スポーツ紙編集委員はこういっている。
「大谷に嫌われたくない番記者は、仮に素性を知ったとしても、松井さんの時と同様に100%報じないでしょう。ただし、注目度では大谷が圧倒的に上回る。世界的スターなので、パパラッチのターゲットになる可能性が高い。通訳の水原氏が、松井さんの専属通訳のようにどこまで睨みを利かせられるか。ネットの普及で情報拡散に蓋ができない時代ですから時間の問題かもしれない」
先に書いたように、すでにネット上では実名・顔写真らしきものも上がっているのである。
もしそれが間違っているのなら、名指しされている当人にとっては迷惑どころの話ではない。人権、肖像権侵害で訴えられても致し方ないが、そういう話は今のところ聞こえてこない。
大谷のようなスーパースターの妻は、やはり公人である。それにメジャーには様々なイベントがあり、チャリティーもある。そうした席には、夫婦同伴で出席することが当然だと考えられているから、隠し通すことなどできはしない。
翻って、マスメディア側が一斉に自粛することがいいことなのだろうか。そこに問題はないのか。
今から60年ほど前に、日本人のほとんどがファンだといわれた長嶋茂雄が、東京オリンピックのコンパニオンだった女性と結婚をした。新聞主催の対談で長嶋が一目ぼれをして、知り合って40日後にスピード婚約したのだが、私が記憶している限り、妻の亜希子を隠そうとはしなかった。
もし今回、大谷が妻と一緒に報道陣の前に現れたら、日本中、いや、世界中で「おめでとう」の大合唱になったのではないか。
そうすれば、メディアがそれ以上の詮索をすることもなく、これから大谷夫妻は静かな生活を送ることができたはずである。
私が危惧するのは、これまで大谷は、明るく爽やかで、自分の信じた道を突き進む好青年というイメージだったのに、今回、マスコミを「うるさい」人だといい、妻を隠したことで、そうしたイメージが変わりはしないかということである。
万が一、今季期待外れの成績で終わったならば、ドジャースファンならずとも、大谷への批判の声は、彼の妻へも向きかねない。
自分の結婚で、両家の親族がメディアの取材で煩わされるのは、大谷にとっては絶対に嫌だったのはよくわかる。
だとしたら、結婚のことは自分が全部話す、もし必要なら妻の名前も、ツーショットの写真も提供するから、周囲の人たちに迷惑をかけないでくれ。そう対応できなかったのだろうか。松井秀喜と大谷はキャラが違うのだから。
“好青年”大谷翔平だからこそ、今回の結婚発表のやり方は、彼らしくないと思わざるを得ないのだ。
二人そろってメディアの前でツーショット写真を撮らせる日が早く来ることを期待している。(文中敬称略)
【巻末付録】
最初はポストから。
「南野陽子の『スケバン刑事』は色褪せない」
袋とじ「えげつないにもほどがある 山崎真実」「天木じゅん むぎゅつ!」
「田野憂 かわちいLカップ、セミヌードになる」
お次は現代。
「奥菜恵 美しい人」「育ちざかりのナインティーン山岡雅弥」。山岡はレスリングから美大生になったんだって。
奥菜恵はSEXYでいい。今週は珍しく現代の勝ちだ!
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