志村けんをめぐる「デマ情報拡散事件」を生んだクラブママの嫉妬心
#本多圭 #志村けん
2020年に新型コロナウイルスによる肺炎で急死した国民的コメディアンの志村けんさん(享年70)。来る3月29日で丸4年を迎えるが、その志村さんの死を巡り、インターネット上で拡散された“デマ情報“をめぐる裁判のひとつが2月に結審し、投稿者2人に賠償を命じる判決が出て、関係者をホッとさせている。
「志村さんが生前、コントと酒と女をこよなく愛していたことは今も芸能界で語り継がれていますが、とりわけ女遊びについては『ダウンタウン』松本人志のようなセコイ真似はせず、それだけに女性から恨まれることはなかった。しかしまさか、死後、志村さんにまつわるデマ情報が裁判に発展するとは、本人も想像しなかったでしょうね」(生前の飲み仲間のテレビ関係者)
訴訟を起こしたのは、大阪・北新地にある高級クラブ『クラブ藤崎』の藤崎まり子さん。藤崎さんは、志村さんが亡くなった直後、インターネットの掲示板に「志村けんにコロナうつしたのまりこママだよ」などという事実無根の投稿により名誉を傷つけられたとして、複数の投稿者に対して損害賠償を求め、提訴した。
「SNS上に拡散された投稿を信じた志村さんファンの怒りは藤崎さんに向けられ、藤崎さんのSNSアカウントには、“許さない。人殺し”などといった誹謗中傷が、多い時で1日300件ほど送られてきたそうです」(全国紙記者)
2月22日、大阪地裁は投稿者2人に対して、それぞれ12万円の賠償支払いを命令。藤崎さんは、昨年5月13日付で示談に応じなかった他の投稿者に対しても、損害賠償を求め、大阪地裁に提訴しているが、そもそも、当時、自身が感染していた事実もなく、志村さんとも面識がないという藤崎さんに対して、なぜ悪質なデマが投稿されたのか。
「昨年、告訴が受理される前の5月、投稿者の1人である女性会社員が“志村さんに関するデマを拡散させたのは有名クラブのママのⅩさん”と認めていたんです」(芸能ライター)
加害者の1人である女性会社員は、写真週刊誌『FRIDAY』で「志村さんに関するデマを拡散させたのは、有名クラブのママだったXさん」と告白。いわく、「彼女は人気がある同業者の藤崎さんを敵視していて、志村さんの件の前から誹謗中傷を繰り返していた。志村さんのコロナ感染が明らかになると、Xさんの店のスタッフがSNS上にデマを投稿。そこから一気に拡散したのです」という。
「女性会社員はもともとⅩさんのファンで、彼女から嫌われたくない一心でデマ投稿に加担したようです」(銀座のクラブ関係者)
志村さんの生前の飲み仲間であるテレビ関係者は、「志村さんは藤崎さんはもちろんのこと、Ⅹさんとも面識はありません」と証言する。
「志村さんの遊び先は、ほとんどが馴染みの六本木のクラブやキャバクラでした。ときどき足を運んでいた銀座は、それまで六本木のクラブにいた元カノのホステスが移籍したので、売り上げに協力するために通っていただけで、感染前に行ったクラブも、人に連れて行かれた、初めての店だったはず。ちなみに、その店のママも、Ⅹ関係の投稿被害に遭っているそうです。Ⅹさんはトラブルメーカーで、クラブ関係者からは歓迎されていないようで、志村さんもⅩさんの店には行ったことがないはずです」(テレビ関係者)
志村さんの出身地である東京都東村山市の駅前に設置された志村さんの銅像前には、今も志村さんを偲ぶファンが後を絶たない。
「それだけにデマ投稿は志村ファンを困惑させた。今回の判決にファンはホッとしていますし、志村さんも安らかに眠ることができるでしょう」(前出の飲み仲間のテレビ関係者)
今回の判決が、デマ投稿の抑止力になることを期待したい。
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