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藤本美貴、ナチュラルな大喜利力と時事ネタ言及スキルでポスト上沼恵美子に

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藤本美貴

 長きにわたって地上波バラエティー番組には欠かせない存在となっている“ママタレント”。辻希美、小倉優子、ギャル曽根など、マルチに活躍する人気ママタレたちがしのぎを削るなか、いまもっとも業界内で信頼されていると言われるのが藤本美貴だ。

 2009年に品川庄司の庄司智春と結婚し、現在は3人の子供を育てている藤本。多数のバラエティー番組に出演するほか、テレビ朝日系深夜放送の『夫が寝たあとに』では横澤夏子とともにMCを担当。自身のYouTubeチャンネルでの“人生相談”では、歯に衣着せぬ回答をズバズバと繰り出し、こちらも人気となっている。

「『夫が寝たあとに』は“バラバラ大作戦”の枠内の番組で、放送時間も午前2時台(4月6日から深夜0時30分と時間帯が昇格)とかなり深いのですが、TVerでの再生数も好調。2024年の元日には新春スペシャルが放送されるなど、局内での評価も高いです」(制作会社スタッフ)

 さらに3月4日放送の日本テレビ系『しゃべくり007』では、藤本美貴がゲスト出演し、1時間丸ごとミキティ特集となった。

「『しゃべくり007』で1本丸ごと特集されるゲストは、基本的に“旬のタレント”や人気俳優・アーティストなどが多い。藤本さんのようにもう何年もバラエティーで活躍しているタレントがピックアップされることはあまりないんです。今回、藤本さんがピンで『しゃべくり007』に呼ばれたというのは、それだけ藤本さんの業界内評価が高まっているということです。

 これまでは“ひな壇”的なポジションで番組に出ることも多かった藤本さんですが、『夫が寝たあとに』以降少しずつ“番組のメイン”となるタイプのタレントとして、存在感を発揮するようになってきています。今後、さらにタレントとしてのランクが上がっていくのは間違いないと思います」(同)

 2002年にソロ歌手としてデビューした藤本は、同年の『NHK紅白歌合戦』にも出場。2003年にはモーニング娘。に6期メンバーとして加入し、以後はグループとして活動する。しかし、2007年に庄司との交際が報じられグループを脱退。その後は、ソロのタレントとして、主にバラエティー番組を中心に活躍するようになった。

 そんな藤本が、いま大ブレイクしている背景について、バラエティー番組を担当する構成作家はこう話す。

「まず、元ソロアイドル、元モーニング娘。という経歴もあって、世間的な認知度が圧倒的に高い。子育ての話もできれば、アイドル時代の話もできるという点で、トークの幅が広い。夫が庄司さんということで、家族の話も視聴者に伝わりやすい。庄司さんも藤本さんの話をすることは多いですし、家族揃ってそれぞれの活動に協力的なのも大きいです。トークの面でNGがあまりないというのは、番組サイドとしてもかなり助かります」

 さらに、人生相談などにおける“大喜利力”の高さも藤本の人気の秘密だという。

「人生相談って、寄せられたお悩みがいわば“お題”で、それに対するアドバイスは大喜利の回答に近い。藤本さんの場合、下手にセンス系に走ることもなく、天然ボケになることもない。絶妙な“適当さ”で素直なアドバイスをズバッと出して、なおかつ笑いの要素も含まれている。ナチュラルに大喜利力が高いんです。藤本さんをより活かすためのヒントが、人生相談にあったということですね」(同)

 バラエティー番組以外では、企業イベントのゲストなどにも頻繁に呼ばれている藤本。イベントでの記者会見の様子がニュースになることも多い。

「そもそも“元アイドル”のタレントさんは、企業イベントに呼ばれやすい傾向があるんですが、なかでも藤本さんは特に多い印象です。所属事務所がそういった方面の仕事に強いということもありますし、何よりイベントをしっかり盛り上げてくれるという点での信頼度も高い。

 そして、重要なのが記者会見で自分とは関係ない時事ネタに関する質問を受けても、サラッと自分の意見を言ってくれることです。これがあることでニュースになって、企業としては宣伝効果が見込めるわけです」(メディア関係者)

 この“時事ネタ言及”のスキルが、今後の藤本のキャリアをさらに押し上げていく可能性もある。

「基本的に藤本さんはとてもメンタルが強くて、自分の意見をはっきり言うタイプ。炎上上等な面もあり、だからこそメディア的にも刺激的な取り上げ方ができる。そういう意味で今後“芸能界のご意見番”のような存在になっていく可能性も高いと思います」(同)

 藤本美貴の天下取りが始まっている。

浜松貴憲(ライター)

1980年生まれ、東京都出身。大学卒業後、出版社に入社。その後、いくつかの出版社を渡り歩いた末に、現在はフリーライターとして、テレビ番組、お笑い、YouTubeなど、エンターテインメント全般について執筆している。

はままつたかのり

最終更新:2024/03/18 09:00
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