『すぽると!』8年ぶり復活で早くも迷走――現場はしらけムードの理由
#すぽると!
3月31日から8年ぶりに復活するスポーツニュース番組『すぽると!』(フジテレビ系)が早くも迷走し始めている。
3月4日に行われた同局の改編発表では、スポーツニュースにおいて「結果報道からの脱却」をテーマに番組を立ち上げるとの説明がなされた。その上でお笑いコンビ・千鳥を番組内では“キャプテン”の位置づけで起用。現在放送中の『S―PARK』に出演する佐久間みなみと松崎涼佳の女子アナ2人は継続させる。
一部では好意的に捉える報道が散見できたが、同局関係者に言わせると「コンセプトがバラバラですでに迷走している」と困惑しているというのだ。
「まずは2020年9月末から出演し、夕方の報道番組『Live News イット!』の顔だった榎並大二郎アナウンサーを卒業させて『すぽると!』に異動させた。入社以来スポーツ番組を経験していない人材を異動させる狙いは、夕方の番組で人気だった主婦層の視聴率を持ってくること。ところが土曜、日曜の深夜ではそれが期待できない。完全にミスキャスティングといえます。佐久間アナも語学堪能で海外アスリートに直接取材できる利点はあるが、前身番組のメインMCを務めていただけにイメージが強い。松崎アナに至ってはいまだにロケ現場に来てもスタッフの指示待ちが目立つ。若手なので機転を利かせて縦横無尽に走り回らなければいけないが、実際それが足りていない。雰囲気がないのか、プロ野球選手からも『あの子はスタッフの方?』と間違えられることもある」(フジテレビ関係者)
また結果報道にこだわらないというコンセプトの下地作りからか、今年1月から突然『S―PARK』番組内で始まったドキュメンタリー企画『土曜日のキャンバス』にも問題が生じている。
「ライバル番組のスポーツドキュメンタリー『GET SPORTS』(テレビ朝日系)に対抗したい意図が見え隠れしていますが、そもそもフジは通年企画でのスポーツドキュメンタリーを扱う番組枠がなく、ディレクターの腕もそれほど高くはない。そこへいきなり枠だけ作ったのは、ドキュメンタリーの部分だけ1社提供でスポンサーをつけたいという営業、編成サイドの意向があったから。そのため無理やり企画を考えて毎週20分近いドキュメンタリーを半ばやっつけで制作している状況です。この前は巨人・坂本勇人を2週続けて放送していましたが、前半の自主トレ密着ではほとんど肉声が録れずナレーションベースで放送せざるを得なかった。現場のモチベーションは低く『何のための新番組立ち上げなのか』と疑問を感じるスタッフもかなりいます」
波乱の船出が予想される中、軌道修正を期待したいが……。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事