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石丸志門副代表が公開した故・ジャニー喜多川氏の性加害補償額1800万円の“評価”

石丸志門副代表が公開した故・ジャニー喜多川氏の性加害補償額1800万円の評価の画像1
ジャニーズ事務所 記者会見/2023年10月2日

 ジャニー喜多川氏による性加害の被害者で結成された『ジャニーズ性加害問題当事者の会』の石丸志門副代表が21日、『SMILE―UP.(旧ジャニーズ事務所、以下SMILE社)』の被害者救済委員会から提示された、性被害に対する補償額が1800万円だったことを明らかにしたことを各メディアが報じた。

 石丸氏は今月8日、救済委の弁護士らと面談。被害によって通常の社会生活が営めなくなった逸失利益も反映させるなど、柔軟な対応を求めていた。しかし、同社が提示した金額は1800万円とあって、「納得できない」としており、救済委に対し不服を申し立てたというのだ。 

 1982年に旧ジャニーズに入所した石丸氏は、ジャニー氏から性加害を繰り返し受けたと訴えてきた。長年うつに苦しみ、仕事もできない状況が長く続き、現在は生活保護を受給。それだけに、提示された補償額に被害を軽んじられたと感じ「ショックだった」とコメントしている。

「おそらく、SMILE社としては、メディアに顔出しで発言していて影響力のある石丸氏とあって、ほかの被害者に対する補償額にかなり上乗せした金額を提示したと思われる。だが、石丸氏は不服を申し立てただけにとどまらず、提示額も公表してしまった。SMILE社としては誤算だったのではないか」(全国紙社会部記者)

 SMILE社の公式サイトによると、2月15日の時点での補償状況は、補償受付窓口への申告者数は957人、補償内容の通知者数は282人、補償内容の合意者数は246人、そして、補償金の支払者数は201人となっている。

 金額に合意して支払いを受けた被害者には、当然、守秘義務条項を結ばせているはずで、そのおかげもあってか、これまで誰も補償額の金額を明かしていなかった。だが、現状で一番影響力があると思われる石丸氏が公開に踏み切った格好だ。公式サイトでは支払金額のメドについての見解を表明。《慰謝料金額を算定するに当たっては、日本国内における過去の裁判例だけでなく、英国国営放送(BBC)のキャスターの性的加害事案における賠償額やカトリック教会での性加害事案に関する海外諸国での賠償事案なども参照》としている。

「BBCのキャスターだった故ジミー・サヴィル氏の案件については、500人以上の被害者がいたが、サヴィル氏の遺産額などから計算して被害者は一人あたり最大日本円に換算して約1100万円の請求を上限とすることを裁判所が承認。なので、そのあたりの金額を上限に想定していたはず」(同)

 しかし、石丸氏が提示された補償額を公開したことで、再考が迫られそうだという。

「石丸氏よりももっと多く被害を受けていた元所属タレントは、当たり前のように石丸氏よりも高額を要求するだろう。ほかの被害者も石丸氏の金額と比べ、『自分のケースでこの金額は安いのでは』などと主張するはず。いずれにせよ、今後は補償額をもっとつり上げないと被害者たちとの交渉が滞りそうだ」(芸能記者)

 収束の見えない旧ジャニーズの性加害問題、全員が納得する救済を期待したい。

大沢野八千代(ジャーナリスト)

1983生まれ。大手エンタメ企業、出版社で勤務後、ネットソリューション企業に転職。PR案件などを手掛けている。KALDIフリーク。

おおさわのやちよ

最終更新:2024/02/28 09:00
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