阿佐ヶ谷姉妹が“芸人ラジオ”で大人気! その「話題にする価値」を考える
#阿佐ヶ谷姉妹
「あの芸人がラジオでホメてたよ」という声は、芸人にとって無上の喜びだという話を聞いたことがある。三四郎・小宮浩信など、ラジオで話題にされたいがために後輩に善行を働いていると公言しているほどだ。
今週、寡聞にして3つのラジオ番組で話題にされていた芸人がいた。阿佐ヶ谷姉妹である。
21日深夜放送の『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』(ニッポン放送)では、佐久間氏がオードリーの東京ドームライブを訪れた話題。当日のエピソードとして、ライブ終了後に阿佐ヶ谷姉妹の美穂さんが撤収されるステージをいつまでも眺めていたと証言。その様子はまるで「甲子園球児の母みたいな感じ」だったという。
阿佐ヶ谷姉妹とオードリーは、『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)で3年間、水曜レギュラーとして共演しており、何度もロケに同行した仲。そんな縁深いオードリーの晴れ舞台だけあって、感慨深かったに違いない。
22日放送の『Aマッソヤングタウン』(MBSラジオ)では、Aマッソが所属するワタナベエンタテインメントと、ウエストランドのタイタン、阿佐ヶ谷姉妹やラブレターズのASH&Dの3事務所合同ライブの話題で登場。
「やっぱ(合同ライブは)ええなあって思うよな、うちの事務所はピンクばばぁおれへんし」
いつもの悪態をつきながら、加納は阿佐ヶ谷姉妹のネタを絶賛。阿佐ヶ谷姉妹とAマッソはライブでの活動時期が重なっているが、一昨年の『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)の準々決勝前の直前、調整ライブで阿佐ヶ谷姉妹はトガりまくったネタをかけていたのだという。
加納いわく「意味わからんフザけたネタで、めっちゃおもしろかった」といい、その内容を紹介。ざっくり説明すると「油ものをしていると手が汚れる」→「右手を拭いたら左が汚れるし、どうしよう」→「もう手を油であげよう」→「グーにしたままあげたら手を開けない」→「太鼓するしかないか」→「太鼓を叩き出す」→「ホワイトベリーを歌う」というものだそうだ。
ASH&Dのボスであるシティボーイズの系譜を継いでいるような気がしないでもないナンセンスだが、阿佐ヶ谷姉妹は『M-1』ラストイヤーの準々決勝でそのネタをかけて敗退している。
同じく22日に配信されたウエストランド「ぶちラジ!」では、井口浩之が例によって「僕が誰よりも元気だ」という主張を展開。井口にとって数少ない他人に自慢できる長所だが、あまり理解を得られていないようだ。
「阿佐ヶ谷姉妹さんだけだよ、僕のそこの部分をホメてくれてたの!」
「井口くんはこんな忙しいのに、いつも元気で偉いわねぇ~って!」
阿佐ヶ谷姉妹はウエストランドをデビュー時から「見てくれている」といい、常に井口がもっともホメてほしい「元気」の部分をねぎらってくれているのだという。井口はご褒美に「阿佐ヶ谷を阿佐ヶ谷姉妹さんにあげよう」と宣言。無論、井口にそんな行政権限はない。
阿佐ヶ谷姉妹について、悪い話を聞いたことは一度もない。聞こえてくるのはその穏やかさ、人格の素晴らしさ、そして江里子さんが舵取りをするお笑い能力の高さばかりだ。
「そら売れるわな」
河本太の言葉に、珍しく井口が素直にうなずいていたのも当然だろう。
ラジオで芸人が芸人を話題にするとき、その芸人の審美眼・選球眼が試されることになる。誰もが自信をもって絶賛していることが、阿佐ヶ谷姉妹という芸人の評価を証明しているのだ。
(文=新越谷ノリヲ)
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