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日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 日テレ×小学館の再タッグドラマに中止報道

日テレ×小学館の再タッグ『たーたん』ドラマ化に中止報道…キャスト側が不信感か

『たーたん』西 炯子/ビッグコミックBROS.NET(ビッグコミックブロス)

 日本テレビ系でドラマ化された『セクシー田中さん』(小学館)の原作者・芦原妃名子さんの急逝で波紋が広がり続けている中、4月期に再び日テレと小学館がタッグを組み、同じプロデューサーが担当する連続ドラマが放送されると報じられて物議を醸していた件で、ドラマが制作中止になると報じられた。

 再び脚本トラブルが起きていたとも報じられているが、この緊急事態の背景には「とばっちり」を受けたキャスト陣の局への不信感も影響しているようだ。

 昨年放送された『セクシー田中さん』をめぐっては、芦原さんと制作サイドの間で原作コミックからの「改変」について大きな見解の相違が発生。今年1月、芦原さんは原作に忠実にドラマ化するよう取り決めたはずが制作サイドに反故にされ、最終2話の脚本を自ら書かざるを得なくなったことなどを告白し、その3日後に栃木県内のダムで亡くなっているのが発見された。

 日テレや小学館の対応に大きな批判が起きているが、そんな中で小学館が発行する西炯子氏の人気漫画『たーたん』を原作とするムロツヨシ主演の連続ドラマが日テレ系で4月からスタートすると一部で報じられた。あれだけの問題が起きながら『セクシー田中さん』と同じプロデューサーが担当するとも伝えられたことで、大きな波紋を呼んだ。

 これについて、21日付の「文春オンライン」(文藝春秋)は「制作中止がスタッフに告げられた」と報道。日テレ本社でプロデューサーが「私たちは(ドラマを)やりたいと思っているが、周りの反響などを見ると今はできない。別の企画をやりましょう」とスタッフたちに説明したという。

 前日にも「文春」はこの問題を報じており、記事によるとムロのほかにディーン・フジオカ、吉岡里帆、吉川愛らの出演が内定し、2月の第2週にキャスト発表の予定だったが、発表は「諸般の事情」で延期に。その裏では、小学館を交えてドラマをどうするか議論が交わされていたようだ。また、再び「原作のストーリーを脚本で改変していたことが分かった」という“脚本トラブル未遂事件”が起きていたという不穏な情報も伝えられている。

 『たーたん』のドラマ化については、『セクシー田中さん』問題に憤っている人々から厳しい意見が上がっていたほか、ムロのファンからも「この状況でムロさんに主演してほしくない」「ムロさん原作のイメージ通りで本当なら楽しみなんだけど、今はやめてほしい」といった声が相次いでいた。

 記事では、ムロからドラマ制作に“異論”が出たとも伝えられており、主演俳優からも疑問を持たれていたようだ。さらに、業界内では他のキャストの所属事務所からも強い不安の声が上がり始めていたといわれ、スポンサーの動向も気になることから、それらが「制作中止」の判断につながった可能性がある。

 制作スタッフがプロデューサーに不信感を募らせていたとも伝えられているが、現場やキャストが声を上げなければ動かなかった可能性があるとすれば、日テレには組織的な問題があるようにも感じられる。

 日テレは『セクシー田中さん』問題で社内特別調査チームを設置すると発表したが、問題を総括する前にこのような事態になれば、批判が起きるのも仕方ない部分があるだろう。制作中止の判断はやむなしといえそうだが、4月期に放送予定のドラマを今から中止にするのは非常に困難であるため、関係者の混乱が続きそうだ。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2024/02/21 15:00
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