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TBS『不適切にもほどがある!』話題沸騰の裏にある『VIVANT』の反省

TBS『不適切にもほどがある!』話題沸騰の裏にある『VIVANT』の反省の画像1
TBS

 言うまでもなく、冬ドラマでぶっちぎりの注目度を浴びているのが阿部サダヲ主演の『不適切にもほどがある!』(TBS系)だ。

 宮藤官九郎の脚本によるオリジナル作で、1986年と2024年の時をかけるおじさん・小川市郎(阿部)が、令和のコンプライアンスに物申す“意識低い系タイムスリップコメディ”。昭和世代から女子高生まで幅広い層で話題となり、小川が口にする「チョメチョメ」は流行語になりそうな気配だ。

 とりわけ「視聴必須」となっているのがテレビ関係者だという。

「第3話では、セクシャルハラスメントのガイドラインを! と歌い上げる八嶋智人(本人役)と山本耕史(2024年のテレビプロデューサー役)の叫びに共感が集まりました。6股していた番組MCを巡るシーンは、実際に下半身で大スキャンダルを起こした某お笑い芸人の“ほぼ実話”だったといい、コンプライアンスでがんじがらめとなっている番組プロデューサーらは毎回、溜飲を下げて拍手喝采しています。実際、視聴率が発表される月曜日は、各局で行われる朝イチの会議で真っ先に『不適切~』の数字がチェックされ、ドラマの話題で持ち切りになっているそうです」(制作会社関係者)

 また、『不適切~』の成功理由の一つには、あの高視聴率ドラマの「反省」があったという。

「昨年大ヒットしたTBS日曜劇場『VIVANT』ですが、先日『ロケーションジャパン大賞』授賞式に出席した福澤克雄監督は大赤字のため続編が未定であることを明かしています。『VIVANT』については、自社の関連配信プラットフォームである『U-NEXT』の目玉コンテンツにしたいあまり、Netflixに配信しなかったことが収益に響いた。それを踏まえ、『不適切~』はNetflixにも配信したことで、通常以上の制作費予算を獲得。それにより毎回豪華ゲストを呼ぶことができ、さらに注目が上がるという好循環を生んでいます」(同)

 これから視聴率が右肩上がりになっていけば、「儲かるにもほどがある」目玉コンテンツになっていきそうだ。

大沢野八千代(ジャーナリスト)

1983生まれ。大手エンタメ企業、出版社で勤務後、ネットソリューション企業に転職。PR案件などを手掛けている。KALDIフリーク。

おおさわのやちよ

最終更新:2024/02/24 10:00
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