『テレビ千鳥』幕張メッセで6,000人ライブ開催 放送局を救う「番組イベント」事情
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15日深夜に放送された『テレビ千鳥』(テレビ朝日系)で、同番組が初のイベント「テレビ千鳥初ライブ コケたら即終了 幕張メッセ押さえちゃったんじゃ!!」の開催を発表した。日時はゴールデンウィークの4月29日、会場は千葉・幕張メッセイベントホールだという。
番組冒頭、幕張メッセ前に呼び出されたノブに対し、大悟が突然「幕張メッセを押さえたんじゃ!」と宣言。「どういうことやねん!」と戸惑うノブは、大悟がイベントを行うことを告げると「バカじゃないの!」と仰天。大悟は昨年、日本武道館でライブを行ったかまいたちを引き合いに出し、触発されて「やりとうなった」といい、ノブに思い切りひっぱたかれていた。
幕張メッセイベントホールのキャパシティは約6,000人。すでにテレ朝チケットで番組最速先行予約が開始されており、料金は特典グッズ付き、アリーナ席確約の「ゴリゴリファン席」が1万3,000円、一般席が1万円と高額に設定されている。
最速先行、2次先行はともに抽選となっており、すでに有料での生配信も発表されていることから、テレビ朝日側は完売を想定しているようだ。
こうした番組イベントは、今や放送局にとって重要な収入源となっている。テレビ離れ、スポンサー離れが進む中、大規模イベントは入場チケットやグッズに加え、ここ数年は劇場でのライブビューイングやネット配信の販売も一般化しており、貴重な放送外収入となっているのだ。
同15日には、東京・有明アリーナで『有吉の壁』(日本テレビ系)のライブ「有吉の壁 BREAK ARTIST LIVE THE FIRST」が1万人を集めている。『有吉の壁』によるライブは2021年に日本武道館で行われた「Break Artist Live’21 BUDOKAN」、翌22年に神奈川・ぴあアリーナMMを2日間埋めた「Break Artist Live’22 2Days」に続いて3度目。今や番組恒例のイベントとなっており、チケットは当然のように毎回、即完売である。
また昨年9月、「ゴッドタン マジ歌ライブ2023 ~マジオールスター歌謡祭~」でさいたまスーパーアリーナに1万5,000人を集めた『ゴッドタン』(テレビ東京系)は、すでに同ライブを10回開催。番組プロデューサーの佐久間宣行氏は同ライブの入場チケット及びDVDの販売は、テレビ東京の深夜で視聴率の見込めない同番組の継続のための決め手であることを公言している。
そのほか、昨年5月には『キョコロヒー』(テレビ朝日系)が東京国際フォーラムAに5,000人を集めるなど、テレビバラエティによる番組イベントが活況を呈している状況だ。
そんな中、もっともイベント開催に積極的な放送局はテレビではなく、ラジオ局のニッポン放送だ。
18日には『オードリーのオールナイトニッポン』が東京ドームライブを開催。『ナインティナインのオールナイトニッポン』も横浜アリーナで定期的に『歌謡祭』と称したライブを開催している。そのほか、マヂカルラブリーや前出の佐久間氏の番組イベントでも5,000人規模の会場を埋めるなど、番組とイベントのシナジー効果は計り知れない。その証拠にマヂカルラブリーの野田クリスタルは22年に行われたイベントが即完売だったことを知ると、「自分たちの単独はルミネ(theよしもと)の400人がやっとなのに……」と困惑していたほどだ。
さらにニッポン放送は番組イベントだけではなく、昨年には東京03とCreepyNutsのコラボライブ「東京03 FROLIC A HOLIC feat. Creepy Nuts in 日本武道館 なんと括っていいか、まだ分からない」をプロダクション人力舎とともに日本武道館で主催し、こちらも2日間の公演を即完売させている。
コロナ禍が落ち着きを見せてきた昨今、各放送局のイベントにかける鼻息は荒いようだ。
(文=新越谷ノリヲ)
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