千鳥の単価は1本いくら? 『いろはに千鳥』で嘆いた超人気芸人の“ギャラ事情”とは
#千鳥
今やもっとも“天下”に近いといわれて久しいお笑いコンビ・千鳥が、自らのギャラ事情について明かす一幕があった。
13日放送の冠番組『いろはに千鳥』(テレビ埼玉)のオープニングトークで、ノブがこの日のロケ地である台東区・東上野まで自宅からタクシーで約9,000円かけて来たと語り、「テレビ埼玉は、出さないわー」と、その交通費が自腹であることを嘆いた。
すると大悟が、「出さないやろな、ほいで(ギャラが)安い」とかぶせ、2人で「安い」「安い」と繰り返し、大悟が「今の千鳥にしちゃ、だいぶ安い」と強調した。
すると「全千鳥番組の底値でやらせてもらう番組 いろはに千鳥」とテロップが打たれ、番組側も開き直る姿勢を見せた。
「まあね、昔からお世話になってるからね」(大悟)
「最初っからね、続いてますから」(ノブ)
『いろはに千鳥』の放送が始まったのは、今から10年前の2014年。上京直後にフジテレビの大バラエティ『ピカルの定理』(フジテレビ系)が前年に終了し、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)で「帰ろか・・・千鳥」企画が放送された年である。関西で大きな支持を集めた独自のロケスタイルが在京の情報番組で受け入れられず、千鳥が低迷期を迎えていたころだ。
「実力派人気漫才コンビ“千鳥”関東初の冠番組『いろはに千鳥』-テレ玉-」
番組の公式ページのタイトルに今も残っている、当時の触れ込みである。今となっては千鳥に「実力派人気漫才コンビ」などという肩書きは必要ないが、わざわざそう書いてあることに当時の千鳥を取り巻く環境の名残が見える。
その後、ギャラの安さもさることながら、『いろはに千鳥』の過酷なロケスケジュールやスタッフの少なさはたびたび本人たちのネタにされてきた。1日に8本撮る。にもかかわらず1班しか動いてないので移動後に必ず長時間の待ちが発生する。『いろはに千鳥』の千鳥に対する扱いはとことん雑であり、千鳥自身がそのことを誰よりも楽しんでいるように見える。
「昔からお世話になってる」「最初から続いている」ギャラの安さに不満を述べながらも、大悟とノブの言葉は本音だろう。
一方で、千鳥は「ギャラの高い番組」についても明かしていたことがある。
22年12月に放送された『せやねん!特別編』(毎日放送)で、大阪時代にレギュラー出演していた同番組に凱旋した千鳥は、MCのトミーズ・雅との対談に臨んでいた。
「1本の単価がいちばんいいのはどの番組?」と問われ、大悟が「ワシはわからんんわ。どれなんやろ。たぶん遅めに始まった『千鳥』って(冠が)付いてるやつが高いと思う」とはぐらかしたが、自ら吉本興業に執拗なギャラ交渉を行ったことでも知られるノブは、やはり把握していた。
「『千鳥のクセがスゴいネタGP』(フジテレビ系=現『千鳥のクセスゴ!』)が、ギャラがいちばんいいです」
ちなみに具体的な金額は明かされなかったが、それでも耳打ちされた雅がドン引きする安さだったようだ。この対談で雅は、かつてレギュラー出演していた『伊東家の食卓』(日本テレビ系)が1本19万円だったと明かしているから、『クセスゴ!』はそれより安いということになる。この数字から推察するに、『いろはに』は1ケタ万円である可能性が高い。
千鳥ほどの人気芸人になれば、改編期には毎クール大量の新番組の企画書が届く。出演する番組を選べる立場だ。切ろうと思えばいつでも切れる『いろはに』に対する愛着は、毎回見せるそのリラックスした表情に現れている。
(文=新越谷ノリヲ)
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