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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 文春が放つ五輪汚職スクープインタビュー
週刊誌スクープ大賞

五輪汚職・高橋治之の独白、財界の大物が語るトヨタ、松本人志への女性たちの猛反論ほかスクープ10本

岸田文雄は羊の皮を被った“ヒトラー”か?

 サンデー毎日で、ジャーナリストの青木理が警鐘を鳴らしている。

 政府の有識者会議が先ごろまとめた「経済安保分野におけるセキュリティ・クリアランス制度に関する有識者会議」という文書に重大な問題ありというのである。

「①『経済安保』の対象となる産業分野の『機密情報』を政府が指定し、その取り扱いは
『有資格者』に限定することとし、そのためのセキュリティークライアランス(適正評価)制度を導入する。

②こうした『適正評価』は特定秘密保護法で導入された。ただし、対象は防衛、外交、テロ対策などに限られてきたが、これを『経済安保』分野へと一挙に拡大する。

③同時に、従来はその大半が公務員だった『適正評価』の対象者を民間企業の社員や技術開発者、研究者らにまで大幅に広げる。

④その特定秘密保護法に準じれば、『適正評価』には対象者の精神疾患歴などのほか、飲酒や借金の有無、さらには家族らの国籍情報等々が含まれる。

⑤さらに『機密情報』の漏洩には罰則を設け、『特定秘密保護法の法定刑と同等の水準とすることが適当』だと有識者会議は提言。つまり最大で懲役10年の罰則までが想定される」

 青木にいわせれば、「はっきりいえば、世論の猛烈な反発を振り切って『一強』政権が成立を強行した特定秘密保護法の大幅強化であり、民間にもそれを広く適用する同法の全面拡大に向けた企てにほかならない」というのである。

 私は、岸田文雄というのは、羊の皮を被ったヒトラーだと思っている。こういう輩が一番危険なのだ。早く引きずり降ろさなくては。

 映画『スポットライト』は「2002年、アメリカの新聞『ボストン・グローブ』が、『SPOTLIGHT』と名の付いた新聞一面に、神父による性的虐待と、カトリック教会がその事実を看過していたというスキャンダルを白日の下に晒す記事を掲載した。社会で大きな権力を握る人物たちを失脚へと追い込むことになる、記者生命をかけた戦いに挑む人々の姿を、緊迫感たっぷりに描き出した」(映画.comより)。実話である。

 眼を背けたくなるような「事実」だが、日本の宗教者たちも同じようなことをやっているのではないかという疑惑は以前からあった。

 その一端が、尼僧の告発により明らかになろうとしている。

 ポストによれば、香川県にある天台宗の寺の住職が、足掛け14年にわたり女性を心理的監禁状態に置き、性暴力を繰り返してきたと、尼僧の叡敦(えいちょう・55)が告発し、1月31日には都内で記者会見を開いたという。

 彼女への加害行為を行っていたのはA住職(60代)と、その手助けをした師匠のB大僧正(80代)だというのである。

 しかも、この大僧正は比叡山での修行を成し遂げた者にだけ許される「北嶺大行満大阿闍梨」という称号を持つ、現在6人しかいない最高位のひとりだそうだ。

 懲戒審理申告書にある彼女の訴えによれば、Bから一番弟子であるAが住職を務める寺を参拝するように指示されたが、面会後にAにつきまとわれるようになったという。

 恐怖を覚えるも、大阿闍梨のBからは親しくするよう促され、警察にも相談できなかった。そんな彼女をAが体調不良を口実に呼び出し、彼女が寺に行くと態度を豹変させて、暴力的に性行為に及んだというのである。

 彼女が提出した陳述書には、「Aは、私に長時間説教を繰り返した他、Aの許可がない外出を禁止し、私の外出時には、監視するように傍についていました」ということも綴られているという。

 Aはポストの取材に対して、彼女側の訴えを否定している。

 大阿闍梨がからんでいるというこの“事件”、大メディアはボストングローブ紙のように追及すべきではないか。もしかすると大きなスクープが取れるかもしれないのに。

 海上保安庁というのも自衛隊同様、閉鎖された中で陰湿なイジメが横行しているのではないか。そう思わせる文春の記事である。 

 2021年6月30日、悲劇は起きた。

 海上保安庁の「第十一管区、海上保安本部」(沖縄県)に所属する巡視船「ひさまつ」内で、この年の3月に配属された20歳の佐藤創(仮名・20歳)が自殺したというのである。
だが、佐藤の死は長らく隠匿されてきた。ようやくその死が公になったのは、昨年12月のことだという。

 海上保安庁は佐藤の自殺の原因にイジメがあったことを認めた。故人へのパワハラを行ったとして、「ひさまつ」の乗組員だった航海士のBを停職2カ月、通信士のCを減給2カ月の懲戒処分としたことを発表した。

 しかし、佐藤の死にショックを受け海保を去った元同僚だったAはこう話す。

「佐藤の死を公表するまで二年半を要したのだから、事実関係を調査して適切な処分が下されるものと期待していました。しかし、この大甘処分では、再発防止は覚束ない。佐藤の死を無駄にしないためにも、お話しする決心を固めました」

 佐藤が着任間もない四月から、共に四十代の航海士Bと通信士Cの2人から、イジメを受けるようになったのですと海保関係者がいう。

 そして、決定的な事件が6月下旬に寄港した那覇で起きたというのだ。

 酒を飲んで酩酊した佐藤をAが介抱し、寝かしつけたそうだ。

 翌朝、佐藤が慌てた様子でAにこう告げた。

「財布がなくなった」

 他の乗組員の協力も仰ぎ、外国船籍との不慮の事態を想定して、船内外に設置されたカメラも確認した。すると、

「Bが甲板から、財布や電子タバコが入った佐藤のズボンと靴を海に投げ捨てている姿がしっかり映っていたのです」(A)

 6月30日、食事に佐藤が来ないので部屋を見に行って、佐藤が自死しているのを発見した。

「彼のスマホには『みんな迷惑かけてゴメン』と、送信されずじまいのメールの下書きが残っていたそうです」(同)

 海保側は文春に対して、「(処分について)事実関係を厳正に調査し決定したものであり、公務秩序維持の観点から適正な処分であると考えています」と回答したという。

 私が見ても、この処分は軽すぎる。これではまた同じことが繰り返されるのではないか。

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