バカリズム、ドラマとバラエティの双方で評価高騰…ジャンルレスの才能で救世主に?
#松本人志 #バカリズム #篠原涼子
バカリズムがバラエティとドラマの双方で評価を高めている。それぞれの業界は「スターの緊急退場」「ヒット作不足」で苦境にあるが、バカリズムが救世主となりそうだ。
お笑い芸人で俳優業もこなしているバカリズムは、脚本家としても注目を集めている。ネット上では「バカリズムのドラマはハズレなし」という声があり、その評価を決定づけたのが昨年1月期に安藤サクラの主演で放送された日本テレビ系『ブラッシュアップライフ』だった。
同ドラマはいわゆるタイムリープもので、平凡な独身女性が交通事故で亡くなり、記憶はそのままに赤ちゃんから人生をやり直すというストーリー。何周も人生をやり直すとなればダレてしまう恐れもあったが、リアルでコミカルな「いかにも日常でありそうな会話劇」が軽妙でまったく飽きさせず、セリフ選びのセンスをはじめとする脚本の優秀さが際立っていた。
何げない「あるある」な会話やシーンに伏線が仕込まれていたりといった巧妙さはコアなドラマファンまでうならせ、称賛の声が多く上がった作品だった。視聴率はさほど高くなかったものの、ドラマ好きからの支持は高く、Netflixなどでの配信が好評となったほか、アジア最大級の番組アワード「ATA2023(Asian Television Awards 2023)」で最優秀脚本賞を獲得するなど海外にも人気が波及した。
このほかの脚本担当作品では、竹野内豊が主演したフジテレビ系『素敵な選TAXI』や映画化もされた日本テレビ系『架空OL日記』、今月下旬からテレビ東京系で地上波放送が始まる『ケンシロウによろしく』なども高く評価されている。
俳優としても独特の味があり、4月12日スタートのフジテレビ系ドラマ『イップス』では篠原涼子と共にダブル主演を務める。小説を書けなくなったミステリー作家(篠原)と、事件を解決できなくなった刑事(バカリズム)の“絶不調コンビ”が互いを補い合って殺人事件に挑むミステリーコメディで、冒頭で犯人が明かされる倒叙形式であることから「令和の古畑任三郎」になるのではと期待されている。
脚本家としても俳優としてもドラマ界を盛り上げる一方、本業のお笑いでも存在感を強めている。今月3日に放送された恒例のフジテレビ系大喜利特番『IPPONグランプリ』では、長らく大会チェアマンを務めていたダウンタウン・松本人志が活動休止に伴って不在に。「番組の顔」がいないという緊急事態を受け、プレイヤーとして過去優勝6回を誇ったバカリズムがチェアマン代理を担当した。
松本の代役となるとかなり難しい立場だが、ネット上の視聴者からは「安定感がすごい」「バカリズムのツッコミで回答がより面白くなってる」「松本さんとは違うよさがあって、思った以上にバカリズムのチェアマン素晴らしかった」などと称賛の声が続出。当然ながら「バカリズムはプレイヤーとして見たかった」「やっぱり松っちゃんがいないと」といった意見もあるが、おおむね好評だったといえるだろう。
テレビ朝日系『家事ヤロウ!!!』やフジテレビ系『私のバカせまい史』、日本テレビ系『バズリズム02』など各局でゴールデンから深夜帯まで幅広くレギュラーを持っており、タレントとしての売れっ子ぶりは説明不要なレベルだが、松本の代わりが務まるほど「実力」も確かだと証明したといえそうだ。
ひょうひょうとしていながら、ジャンルレスに才能を発揮しているバカリズム。ドラマ界でもバラエティ界でも、バカリズムの存在感は今後ますます大きくなっていきそうだ。
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