千鳥だけじゃない! 『THE SECOND』に出てほしいベテラン漫才師を考える
#人志松本の酒のツマミになる話
松本人志の休業に伴い、千鳥・大悟がセンターに座った『酒のツマミになる話』(フジテレビ系)の9日放送分。この日の収録は松本の休業が発表された翌日だったといい、ゲストには令和ロマン、THE RAMPAGE・陣、声優の浪川大輔、井上咲楽が座り、ノブとともに大悟の代役MCを盛り立てた。
そんな中、スタジオに緊張感が走る一幕があった。
昨年の『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)で優勝した令和ロマンが今年も出場の意向であるという話題から、高比良くるまが「千鳥さんも『THE SECOND』(フジテレビ系)出ればいいんですよ!」と言い出したのだ。
昨年始まった『THE SECOND』は、芸歴16年以上の漫才師によるコンテスト番組。今年もすでに開催が決まっており、現在、ベスト32を決める選考会が行われている。出場条件は「全国ネットの漫才賞レース番組で優勝していないこと」。千鳥はこれに当てはまっている。
「獲りたいのはめっちゃあるよ」
ノブがそう返すと、くるまは嬉しそうに「戦いましょうよ!」と詰め寄り、目の前の生ビールを飲み干して見せた。
結果、この日のスタジオで千鳥が『THE SECOND』への出場を明言することはなかったが、『酒のツマミ』の演出は、ほかならぬ日置祐貴氏。『THE SECOND』を立ち上げ、総合演出を務めている人物だけに、大悟も「どこで言うてくれてんねん」という心持ちだったかもしれない。
確かに千鳥の現在位置を考えれば、『THE SECOND』への出場は「負けたら」のデメリットしかないのが現実だろう。今もっとも売れている芸人であり、賞レースでの優勝こそないものの、2013年には関西の漫才師にとって最高の権威である「上方漫才大賞」も受けており、その地位を疑うものはいないはずだ。
だが、今年の『THE SECOND』に大師匠であるザ・ぼんちがエントリーしたことで、気運が変わりつつあることも確かである。
千鳥以外にも『THE SECOND』への出場を期待される漫才師は少なくない。
やはり筆頭は爆笑問題だろう。現在でも隔月の「タイタンライブ」で新ネタを下ろし続けており、それとは別に『爆笑問題のツーショット』では毎年60分~90分の漫才を作り続けている。
実際、太田光は出場を考えたことがあり、昨年5月には出演している『太田上田』(中京テレビ)の中で、担当プロデューサーにエントリーを打診した一部始終を明かしている。結局、今のところ出場には至っていないが、同12月にはプロデューサーから「出場お待ちしております」と告げられたことも『爆笑問題の日曜サンデー』(TBSラジオ)で明かしており、将来的に実現の可能性はありそうだ。相方の田中裕二は同番組で「えー、イヤだ、俺はイヤだ、俺はイヤだ。もう。俺、これ以上漫才をやりたくない」と絶叫していた。
1990年代に『爆笑オンエアバトル』(NHK総合)で無類の強さを見せていたタカアンドトシも出場権のある漫才師だ。『M-1』には04年にラストイヤーでファイナル進出を果たしたが、結果は4位。だが、その後も寄席には立ち続け、定期的に新ネタライブ「新ネタやろうぜ!」を主催するなど、漫才への情熱は冷めていない。
そのほか、ナイツやハライチにも出場の権利はあるし、千鳥や爆笑問題が出るなら海原やすよ ともこ、おぎやはぎ、くりぃむしちゅーが出てきても楽しそうだ。ここまでのメンツが揃えば「負けたら」のデメリットも考える必要はないだろう。
もともと「くすぶっている芸人にセカンドチャンスを」という大会のコンセプトからは大分ずれてしまいそうだが、昨年は関西で確固たる地位を築いているテンダラーの出場がサプライズだったし、今年はそれに加えてザ・ぼんちである。ザ・ぼんちの結果次第では、来年のエントリーに大きな波が来ることも予想できる。
そういえば、ツービートも解散はしていない。
(文=新越谷ノリヲ)
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事