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阪神タイガース38年ぶり日本一後のキャンプ“激変”、メディアは辟易の理由

阪神タイガース38年ぶり日本一でキャンプ激変でメディアは辟易の理由の画像1
甲子園球場(写真/Getty Imagesより)

 昨シーズン、38年ぶりに日本一となった阪神タイガース。2月1日から沖縄県宜野座村で始まった春季キャンプの“ある変化”に、担当メディアは序盤にもかかわらず辟易(へきえき)しているという。

 キャンプ初日、日本一を祝してメイン球場前の道では、選手、首脳陣全員が揃い、日本一パレードが行われた。『報道ステーション』(テレビ朝日系)のヒロド歩美キャスターなども駆けつける中、岡田彰布監督は「昨年以上に新しい力を加えて素晴らしいチームを宜野座から作る。今年の目標はひとつ。連覇ということで全員でまい進する」と挨拶するとスタンドの阪神ファンから拍手と声援が送られた。

 ランディ・バース、掛布雅之、そして現監督の岡田を擁して日本シリーズを制覇した1985年以来、38年ぶりにチャンピオンフラッグが球場バックスクリーンになびく中始まった阪神タイガースのキャンプ。現地で視察するメディア関係者は、次のように証言する。

「キャンプ初日は通常、宜野座村からの歓迎セレモニーや岡田監督の挨拶などもあり、どこか和やかな雰囲気が球場に流れているものです。だが、今年に限ってはそんな雰囲気は微塵も感じられなかった。選手の大半は8時過ぎから早朝練習を球場でこなしており、そこから着替えてセレモニーに参加していた。つい5年前では考えられなかった光景ですね」

 5年前といえば福留孝介、鳥谷敬、糸井嘉男、能見篤史などベテラン勢が幅を利かせていた頃になる。

「当時、ベテラン選手は首脳陣から調整はほぼ任されており、午前10時からの全体練習開始なのに球場到着は20分前の9時40分とギリギリでした。アップに入り、午前中の練習を終えるとランチ特打をこなして、その後は球場隣接の室内練習場で赴くままにひとり打ち込みをしたり、アルバイトのスタッフと徒競走して遊んだりと自由でしたね(笑)。そして明るいうちから『お疲れさん~』と午後3時には移動車でホテルに戻る日々。まあその後も宿舎隣接の室内練習場で素振りしたり、自室で着替えてすぐに街中のジムへ行って体を鍛えた人もいたので、飲み歩いたり遊んでたわけじゃないんですけどね」

 彼らを追いかけるマスコミも大変だ。以前のようにスタート時間が遅ければまだよかったが、チームが若手主体になり球場の〝入り時間〟が繰り上がった。さらに帰路につく時間が早まることは稀で働き方改革に逆行する長時間労働がいまだに横行している。

「阪神キャンプ地の弱点は球場周辺にホテルがないことで、選手たちもバスで40分かけて球場に移動している。練習途中に選手を取材するのは禁止されており、全メニューが終わってキャンプ地から引き上げるタイミングでしかできない。選手を見送り、慌てて出稿や映像編集に取り掛かり仕事が終わるのは午後7時、8時です。雑談をしようと、選手の球場入りを捕まえるなら朝7時にはこちらもホテルを出なければいけない。これが1カ月繰り返されるのですから……完全に勤怠はぐちゃぐちゃです」

 チーム編成が若手主体となり選手の意識が高まったのはいいとしてメディア関係者にとっては迷惑この上ない〝変化〟なのかもしれない。

大山ユースケ(ライター)

1990年、千葉県生まれ。某大手メディアに勤務中の複業ライター。得意ジャンルはお笑いと酒。

おおやまゆーすけ

最終更新:2024/02/13 09:00
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