松本人志問題の裏に「吉本興業・大﨑一派」潰しを画策する男の存在
#松本人志 #吉本興業 #本多圭
「週刊文春」に報じられた、人気お笑いコンビ『ダウンタウン』松本人志による女性への性加害疑惑。先月22日、松本は事実無根として、文藝春秋社と週刊文春編集長を相手取り、名誉毀損による損害賠償などを求め、東京地裁に提訴したが、これを受けてメディアが今後の裁判の行方を報じる中、一部で生じ始めた吉本興業批判に「これは吉本潰しではないか?」と疑う声が上がっている。
「今回の松本の騒動について、一部メディアに“吉本興業幹部”や“吉本興業元役員”という肩書でコメントを出している人物がいるのですが、その大半は松本個人にとどまらず、吉本興業の責任を追及するもの。これは、元会長の大﨑洋氏らに私怨を抱いている人物による“大﨑一派潰し”なのではないかと言われているんです」(吉本の内情に詳しいお笑い関係者)
元会長の大﨑洋氏といえば、昨年6月末で吉本を退社した『ダウンタウン』の初代マネジャー。2人の“育ての親”としてよく知られているが、業界では、古き体質の吉本興業を近代化させた功労者として、政財界からも高く評価され、現在は、2025年に行われる「大阪・関西万博催事検討会議」の共同座長を務めている。
「大﨑氏は、78年に吉本興行に入社すると、86年、プロデューサーとして『心斎橋筋2丁目劇場』を立ち上げて多くの人気タレントを輩出しました。高校を卒業したばかりの『ダウンタウン』の才能を見出して初代マネージャーを買って出て彼らを売り出し、ブレイクさせたのは有名ですが、そうした経緯から01年には取締役に昇進しました」(お笑いライター)
しかし、その後、吉本興業ではお家騒動が勃発する。
「創業者一族は長らく反社会勢力との関係が取り沙汰されたため、表向き経営から離れていましたが、2007年1月、経営陣に復帰したいとして元暴力団員に大﨑氏を脅迫させ、これが警察沙汰に発展。いわゆる『お家騒動』が勃発しました。当時、週刊誌誌上でもバトルが展開されましたが、その後、社長に就任した大﨑氏が、吉本興業の上場廃止を主導し、それまで大株式として経営に影響力を持っていた創業家一族の締め出しに成功したんです。それだけではなく、11年には、島田紳助の電撃引退を機に、古くから続いていた暴力団との関係も断ち切りました」(前同)
反社会的勢力との関係を断ち切った吉本は、“大阪のお笑い事務所”から“業界を代表するエンタメ企業”へと成長した。
「その後、19年に大﨑氏は会長に就任しましたが、その際、後任社長に岡本昭彦氏を指名しました。ただ、この人事に不満を抱いていた役員もいたようで、そうした人物が、メディアで吉本興業批判、というより、大﨑元会長批判をしているのではないか……と噂されています」(吉本の元社員)
たとえば、「AERE dot」の取材に吉本興業の幹部は、「(松本は)自ら(大阪・関西万博の)アンバサダーを辞退するべきなんです。だけど、吉本から離れているとはいえ、『ダウンタウン』の生みの親の大﨑氏の影響力が今もあります。今社内で松本に進言できる人はいない状態です」「ましてや大﨑氏も(催事検討会議の)共同座長でしょう。松本が頼りにしているのは大﨑氏でしょうから、大﨑氏から松本に、記者会見で説明させるなど、けじめをつけるよう言い渡すべきなんです」とコメントしている。
「言っていることはある意味正論ですが、他方で、この機に乗じて大﨑氏に私怨を抱く人物が、“大﨑一派潰し“を画策し、外からクーデーターを仕掛けているのではないか、という噂もあるんです。ダウンタウンのマネジャーを担当した岡本氏が社長、藤原寛が副社長を務めていることから、大﨑一派が吉本を牛耳っていると思い込んでいるのではないかと……」(大手プロ役員)
吉本の上層部は元役員の言動を注視しているものの、それどころではないという。
「先月24日、吉本は『週刊誌報道等に対する当社の対応方針について』を公式ホームページに発表しました。文春報道直後に『当該事実は一切ない』と完全否定した吉本が、今回の発表でトーンダウンしたとか、松本を見限ったとする報道もありますが、吉本は他のタレントに飛び火しないよう、コンプライアンスの周知徹底・ガバナンスの強化を推進する姿勢を示したということです。松本の裁判も全力でサポートする姿勢は変わりません」(吉本関係者)
吉本興業の元役員は、前出とは別の「AERE dot.」の取材に、「横山やすしや紳助が消えても、ダウンタウンらが人気者になっていった。吉本興業の屋根の下には何千人という芸人、漫才師がいる。必ず若い後釜が出てくることはよくわかっているはず。『ヤバイ』というときには泣きながら芸人を切ってきたのが吉本興業です。それが松本に対してはなぜ、緩い姿勢なのか」とコメントしているが、松本本人が事実無根を主張している以上、まずは裁判の行方を見守りたい。
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