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日刊サイゾー トップ > エンタメ > お笑い  > 『R-1』準決勝審査員問題で大紛糾!

『R-1グランプリ』準決勝審査員問題で大紛糾! おいでやす小田の苦言も……

 やはり「何かが起こる」のが『R-1グランプリ』(フジテレビ系)の宿命なのだろうか。

 7日、今年の『R-1』の準決勝の芸人審査員を2007年・08年王者のなだぎ武、22年大会王者のお見送り芸人しんいちらが務めることが発表された。

 しんいちはこの報を受けてX(旧Twitter)に「僕は!!!審査員様だ!!!(天狗の顔文字)ワハハハハハ!!!R-1グランプリ最高(悪魔の顔文字)」と、露悪的にポストした。

 これに対し、22年大会でしんいちと優勝を争ったZAZYが反応。「今回出てない僕が言うのは100違うけど、こんな審査員の大役を“おいしい”としか思ってない芸人に頼まないで欲しいよ。やっぱり大会全体のモチベーションを保つために最低限、出場者が審査されて納得いく人を審査員にしてほしいな。」とポスト。

 これに、おいでやす小田も「R-1のために言うで!これに関してはZAZYが正しいと思う。」とした上で、「芸歴制限解除された大会でもしんいちくんが審査すんの?!旧R-1予選で一度も僕らに勝てなかったしんいちくんが?!」と人選に疑義を呈し、「しんいちくんが悪いというよりR-1が悪い。出場者は審査に不利になったらイヤやから声を上げてないだけ。僕は言わせてもらう。全員に100点つけろよー!!!」と提言した。

 この問題は、分けて考える必要がありそうだ。

 まず、しんいちの態度の問題。しんいちはその後も小田やZAZYの発言に反応し、「あっぶねー!良かったー!!!俺は悪く無い!」とハイテンションなポストを続け、2人の発言についても丁寧にリポストしている。これはしんいちなりのキャラクターを意識した表現であり、大会を盛り上げようという意図の感じられる動きである。

 しんいちのこうした露悪的なキャラクターには賛否あるが、優勝後の1年間『R-1』のトロフィーを抱えてバラエティ番組を回っていたことからも、大会への愛着が人一倍あることは疑いようのない事実である。

 一方で、小田が指摘する「芸歴制限解除された大会でもしんいちくんが審査すんの?!」という批判は、運営側の問題である。

 実は前回、23年大会の準決勝では小田、ZAZY、しんいちが準決勝の審査員に顔をそろえており、特に問題にはならなかった。だが、今年は10年以下の芸歴制限が撤廃され、すべての芸人に門戸が開かれている。そんな大会において「10年以下の大会」での優勝経験しかないしんいちが審査員に選ばれることに違和感を抱く芸人やファンがいることは当然であり、「旧R-1予選で一度も僕らに勝てなかったしんいちくんが?!」という小田の言葉は重い。

 毎年、本番前にも本番中にもさまざまな問題が勃発し、視聴率も低下し続けている『R-1』は存続の危機にある。芸歴制限撤廃、オープン化も大会へのテコ入れのアクションだし、昨年から導入した準決勝の芸人審査員採用も話題作りの一環だろう。実際、現役の芸人にとって審査員は引き受けたくない仕事でもあるはずだ。マヂカルラブリー・野田クリスタルやハリウッドザコシショウといった決勝の審査員より「格下」というレッテルが貼られるわけだから、ベテラン勢にとっては厳しいオファーだ。

 いずれにしろ、今後も何かが起こりそうな今年の『R-1』。人生をかけた芸人たちが蔑ろにされないことだけを祈りたい。

(文=新越谷ノリヲ)

新越谷ノリヲ(ライター)

東武伊勢崎線新越谷駅周辺をこよなく愛する中年ライター。お笑い、ドラマ、ボクシングなど。現在は23区内在住。

n.shinkoshigaya@gmail.com

最終更新:2024/02/08 20:00
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