50年続いた『ありがとう浜村淳です』リストラとMBSラジオ苦渋の決断の裏事情
#浜村淳
1974年に放送を開始したMBSラジオ『ありがとう浜村淳です』が、3月末で土曜日の1曜日だけ番組を残し、月曜日から金曜日までは終了することが発表された。
今年1月10日に89歳になった浜村をめぐっては近年、放送中の不適切発言が目立ちトラブルに発展していた。
「2022年11月17日の放送では俳優・石田純一の元妻で女優・松原千明さんが逝去したニュースを取り上げた。新聞記事では薬物過剰摂取という風に掲載されていたが、それをまさかの『覚せい剤とか、麻薬の影響があるのでは』と浜村が発言。同22日には番組内で事実確認を十分にしないまま発言したとして謝罪。局サイドも関係各所にお詫び行脚する事態となりました。23年1月にはラジオ親会社のMBSホールディングストップが会見で『本人の尊厳、遺族の心情を傷つけて申し訳なかった。おわび申し上げる』と頭を下げています」(ベテラン芸能ウォッチャー)
高齢ということもあり、朝の帯番組を担当する上で負担も大きかった。
「不適切発言よりも前からオンエア、オンエア外での言動に首をかしげる関係者は多く『そろそろ潮時では』と見る向きは多かった。ところが代わりに任せられる人材がいなければ引導を渡すこともできない。ラジオ番組のCMといってもその多くは単価が安いのですが、一方でオーナー企業のトップが『浜村さんのファンやから』『ラジオが好きやから応援したい』という気持ちひとつでスポンサーが決まることも多い。特に浜村さんに関して言えば、本人自ら生放送中に広告原稿を読み、ギャラが入る“生CM”の依頼が他番組に比べて突出していたそうです。無論そんな人材はほかには見当たらない。一時は『浜村さんの体調不良など、万が一のことがあれば次の人材が決まるのか……』などと口にするスタッフもいました」(同)
それでも局関係者は次のパーソナリティ候補を探し回り、結果、4月から新番組『ヤマヒロのぴかッとモーニング』として枠を引き継ぐ元カンテレアナウンサーの山本浩之(61)のほか、元読売テレビアナウンサーの森たけし(64)、お笑いコンビ・メッセンジャーの黒田有(54)の3人に絞られていたという。
「3人の共通点は、同じ局でレギュラー番組を持っていること。実績、知名度も申し分ないです。問題は朝早く起きて番組をこなさなければいけないということ。この枠は一旦、レギュラー番組が始まると少なくとも5年以上は続けなければいけないので途中離脱も許されない。さまざまな観点から最終的に山本に決まったそうです」(お笑い関係者)
見渡せば東京でもTBSラジオで平日朝帯のレギュラー番組を務める森本毅郎(84)、生島ヒロシ(73)と高年齢パーソナリティが目立つ。次代を担えるパーソナリティ育成は急務なのだ。
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