『ダウンタウンDX』『水曜日のダウンタウン』も……松本人志、不在の影響は?
#水曜日のダウンタウン #ダウンタウンDX
いよいよ、松本人志のいないお笑い界が動き出している。
昨年末の週刊誌報道を受けて活動を休止している松本人志が不在のダウンタウン冠番組が放送され始めた。
先月31日の『水曜日のダウンタウン』(TBS系)では、相方の浜田雅功がいつも通りMC台に陣取っていたが、スタジオのいつもの松本の席には東野幸治。そのほかゲストにはフットボールアワー・後藤輝基、藤本美貴、めるること生見愛瑠というバラエティ慣れしたラインナップとなった。浜田に加え、東野、後藤というゴールデンMCクラスのタレントが3人揃う豪華な布陣である。
プレゼンターにはサバンナ・高橋茂雄と、これまた安定感のあるキャスティングとなったが、同番組の恒例となっているプレゼンター登場時のイジリはなし。すんなりと説に入っていくことになった。
オープニング映像では松本人志の顔イラストが覆面レスラー「エル・チキンライス」に差し替えられるという『水ダウ』らしいサンプリングもあったが、トークなどでは特に松本への言及はなし。この日は番組後半が生放送になるイレギュラーな回だったこともあり、「“松本なし”の『水ダウ』」の真価が問われるのは来週以降になりそうだ。
一方、松本に大いに言及したのが1日放送の『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)だ。この日が「実名を公開!答えが分かる芸能界イニシャルトーク祭り!」というゴシップを「大暴露」するスペシャル企画だったこともあり、冒頭から浜田が「大暴露スペシャルて……」と軽くツッコむと、陣内智則が「このタイミングでイニシャルトークするのやめません?」、さらば青春の光・森田哲矢が「Mはどこ行ったんですか、Mは!」と次々に松本の不在を示唆する発言が飛び出した。
スタジオはいつも通りの盛り上がりだったように見えたが、この収録の裏話をゲスト出演していたパンサー・向井慧が、先月30日放送の『#むかいの喋り方』(CBCラジオ)で明かしている。
向井によると、この日の企画は松本の報道より前、昨年12月中旬には決まっていたのだという。当初、共演ゲストとしてはゴシップ好きのさらば・森田だけの名前を聞かされていたが、当日に台本を確認すると、森田のほかにカンニング竹山、NON STYLE・井上裕介、陣内智則というツッコミ芸人だらけのキャスティング。これには向井も「心配しすぎだろ、多い多い」と苦笑いするしかなかったようだ。
「ボランチ5人いるみたいな。守備的にも攻撃的にもいけるミッドフィルダーみたいな芸人さんが5人くらいいた」
向井も含め、裏回し役の芸人が5人も顔をそろえたことで「ツッコむ間合いとかタイミングとかがガチガチってなる」混乱状態だったというこの日の『DX』。また、「合コン」「先輩と女の子と飲む」といった話題になると、やはりスタジオには「大丈夫?」という空気が漂い「全然ウケてない」という状況だったという。
「しばらくは、『女の子ナンパして』という話はウケなくなるんだろうし、もしかしたらそういう話はみんな避けていって、ジャンルとしてなくなるのかもしれない」
編集された放送を見ている分には「ウケていない」という印象はなかったが、現場の空気は松本の一件を受けて、やはり大きな影響が感じられる収録だったようだ。
両番組とも、「ここに松ちゃんがいれば」という前提で見ていれば物足りない気がしないでもないが、そのキャスティングはすでに“ポスト松本”のセレクションに入っているようにも感じられる。そして、この機を願ってもないチャンスだと意気込んでいる芸人も、決して少なくないはずだ。
間違いなく、バラエティの世界は新しいフェーズに入った。今は視聴者として、この状況を楽しみたいというのが本音である。
(文=新越谷ノリヲ)
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