『激レアさん』で話題の「刑務所ライブ」には、お笑い芸人も……慰問漫才の現状とは
#チャンスの時間 #激レアさんを連れてきた。
29日に放送された『激レアさんを連れてきた。』(テレビ朝日系)で紹介されたのは「受刑者のアイドル」として知られるPaix2(ペペ)という女性デュオ。全国の刑務所を巡ってライブを行う活動はデビューから23年間にわたり、その活動は2022年には内閣総理大臣から表彰を受けるなど高く評価されているという。
番組では、地元ののど自慢大会でスカウトされた2人がいかにして「受刑者のアイドル」になっていったかという経緯や、実際の刑務所ライブの映像によってその独特な雰囲気が伝えられるなど、MCの若林正恭やゲストのラランド・サーヤ、西川貴教を驚かせるものだった。
文字通り「塀の中」の出来事であるため一般には知られていないが、お笑い芸人も刑務所に出向いて慰問ライブを行うことは少なくない。刑務所の中でのお笑いライブというと雰囲気が想像しにくいが、その一端を知ることができる番組があった。
21年7月の『チャンスの時間』(ABEMA)で、「第1回慰問ネタグランプリ」という企画が配信された。刑務所や少年院などの慰問先でウケる、かつ更生させることができるネタを競うという、いかにも『チャンスの時間』らしい企画である。
MCの千鳥も参加したことがないという慰問ライブだが、この企画の審査員に指名されたのはドランクドラゴンの2人。所属するプロダクション人力舎が定期的に慰問ライブを行っており、「3回か4回」(塚地武雅)慰問ライブに参加した経験があるという。ドランクの2人が、その知られざる慰問ライブの様子を明かしている。
会場の雰囲気はやはり厳粛なもので、刑期によってはドランクを知らない受刑者も少なくなかったという。ドランクを全国区にした『はねるのトびら』(フジテレビ系)がゴールデンに進出したのが05年だが、「半分以上は知られてない人ら」(塚地)だったという。
そんなドランクだけに、ネタが慰問でウケるかどうかは、やはり「わかる」という。この企画に参加した芸人は、カミナリ、東京ホテイソン、見取り図、野田ちゃんの4組。いずれも慰問の経験はないメンバーである。
1組目のカミナリは新ネタでスタジオを沸かせたが、塚地と鈴木拓の得点はそろって「0点」。ネタの中に含まれていた「脱走」「脱獄」というワードが、慰問ライブでは絶対NGなのだそうだ。
また続く東京ホテイソンもドランク2人そろって「0点」。やはり「脱走」というワードが含まれており、「脱走しないでください」という文脈でもNGなのだという。また、意外にも下ネタはOKであり、「めちゃくちゃウケる」と塚地が明かしている。
3組目の見取り図はNGワードを回避しつつ、全編下ネタを披露。これには塚地と鈴木も「10点」を入れ、「死ぬほどウケると思う」「会場がぶっ壊れるくらいウケると思う」と絶賛した。
大盛り上がりとなった『チャンスの時間』の慰問ライブ企画は、同年10月に第2回が開催され、ウエストランド、スリムクラブ、SAKURAIと、第1回で鈴木が「出てくるだけで死ぬほど盛り上がる」と語っていた女性芸人のAマッソが挑戦。前回に勝るとも劣らないオリジナルネタで優勝を争った。
同番組の公式YouTube「ABEMA チャンスの時間【公式】」では、この中から見取り図とAマッソの下ネタ漫才が無料で公開されており、慰問ライブで「死ぬほどウケる」ネタとはどんなものか、その一端を垣間見ることができる。2本とも再生回数は200万回を超えているだけに、そのインパクトはやはり相当のものだった。
(文=新越谷ノリヲ)
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