
『M-1』王者・令和ロマンが「目標」にする漫才師・タカアンドトシの「新ネタ」へのこだわり
#タカアンドトシ #令和ロマン

「漫才の舞台に出続けること」
多くの芸人が、将来のビジョンをそう語っている。だが、本当の意味でそれを続けている芸人は意外に少ない。そして、舞台に立ち続ける芸人は、おのずと後輩たちの尊敬を集めることになる。
28日放送の『ジンギス談!』(北海道放送)に昨年の『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)王者、令和ロマンがゲスト出演。MCのタカアンドトシとトークを繰り広げた。
タカトシは芸歴30年目。令和ロマンの23年先輩になるが、2組は『タカアンドトシのお時間いただきます』(NHKラジオ第1)で1年間共演した仲。勝手知ったるコンビ同士の収録は主に『M-1』をテーマに、和やかに進んだ。
そんな中、令和ロマンの2人がタカトシを「目標」と語るシーンがあった。
『M-1』直後のインタビューで、「関東芸人初のNGK大看板を目指したい」と語っていた令和ロマン。東京吉本の所属でありながら頻繁に関西の舞台にも出演し、NGKでトリを取ることも少なくないタカトシを「バカ面白い」(高比良くるま)と言い、「タカトシさんになりたいかもなー」(松井ケムリ)と語っていることが紹介された。
スタジオでも、くるまは「ルミネとかNGKでタカトシさんのネタが一番好きなんですよ」と語る。タカトシのネタが「寄席っぽくない」「超お笑いですよ」と現在でも挑戦的なネタを作り続けていることを評価し、タカトシの2人を喜ばせた。
タカアンドトシというコンビのネタをテレビで見ることは、最近ではほとんどなくなっている。
2000年代前半に『爆笑オンエアバトル』(NHK総合)で名を売り、『M-1』には04年にラストイヤーで出場。同期のアンタッチャブルに優勝を譲ったものの、翌年には「欧米か!」のフレーズが大ブレークし、その後は数多くのゴールデン番組でMCを務める国民的タレントとなった。
一方で、12年から主催ライブ「新ネタやろうぜ!」を開催。タカトシ自身がセレクトした集めて新ネタライブを定期的に開催しており、昨年9月のNGK開催にはザ・ぼんち、パンクブーブー、ダブルヒガシ、ギャロップ、黒帯、フースーヤという世代も芸風もさまざまな漫才師が呼ばれている。
そんなタカトシが新ネタにこだわり続ける理由を、昨年7月に放送された『証言者バラエティ アンタウォッチマン』(テレビ朝日系)で明かしている。
12年といえば、タカトシが殺人的なスケジュールに忙殺されていた時期だ。当時は深夜や早朝の収録も珍しくなく、準備に時間がかかる単独ライブの開催が困難になっていたのだという。
「(新ネタ)1本くらいなら作れるんじゃないかということで」(タカ)
新ネタを作る理由は「自分らが飽きてきちゃう」から。「新ネタやろうぜ!」は各芸人新ネタを1本のみという縛りで、出順もその場でくじ引きで決めるというルール。出演する芸人にも緊張感を強いることになるが、出演を希望する芸人は数多い。
同番組内で、タカトシは将来の夢として「NGKの看板」を挙げていた。実現すれば、関西以外の漫才師では史上初の快挙となる。
「漫才の舞台に出続けること」
やはりそれ以外に、夢を叶える方法はないのである。
(文=新越谷ノリヲ)
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