浜田雅功が松本人志にラジオで初言級 ダウンタウンの未来はどっちだ?
#松本人志 #ダウンタウン #浜田雅功
26日深夜、ダウンタウンの浜田雅功がレギュラー出演している『ごぶごぶラジオ』(MBSラジオ)で、相方の松本人志について口を開いた。浜田がメディア上で松本について言及するのは、騒動以降初となる。
昨年末の週刊誌報道を受けて、芸能活動を休止している松本。収録済みのテレビがほぼ放送を終えたタイミングで、ようやく浜田の口から直接のコメントが出てきたことになる。
その内容は各メディアで伝えられているが、ここでは言葉だけではとらえきれない細かいニュアンスを紹介しながら、浜田のコメントの真意に注目してみたい。
番組は、共演者であるライセンス・井本貴史とどりあんずの爆笑から始まる。オープニングに使われた浜田のタイトルコールの音声が必要以上にムーディだったことを受けての爆笑だ。
「え、今の声、誰?」「俺、あんなん言うた?」
いつもの明るく楽しい浜ちゃんの口調である。このオープニングについてひとしきり盛り上がると、井本から「収録としては、今年初めて」という事実が明かされる。そして、その流れで「ねえ浜田さん、なんか、大変そうですね?」と井本がさっそく本題に入っていく。
浜田と井本の関係は深い。2001年に上京したライセンスは、すぐさま『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』(日本テレビ系)の前説の座を勝ち取り、以降、公私ともにダウンタウンの懐刀となっていく。当時、毎日のように浜田に食事をおごってもらっていたという井本は13年の同番組で浜田とのエピソードを明かしている。浜田の50歳の誕生日に際し、“笑いなし”の感謝状を贈るという企画だ。
上京当時、浜田にビビり散らかしていた井本は食事のときにも皿や灰皿を積極的に取り替えるなど、後輩としての動きを徹底して行っていたが、途端に浜田が不機嫌になり、「そんなのええから、食え」と言ってきたのだという。さらに、食事を終え帰宅する段になり、井本が浜田に「運転します」と申し出たところ、浜田がキレ気味に「おまえ、東京に何しにきてん? 運転手氏に来たんちゃうやろ」と言い出し、井本を横に乗せて家まで送って帰ったことがあったという。そのとき、浜田に送ってもらった時間を井本は「僕の宝物です」と語っていた。
そんな関係性だからこそ、井本にその役割が課されたのだろう。浜田に松本のことを切り込むという仕事は、芸人にとって、まったく容易ではない。
「まあまあ、大変というか、別に、そうね」
口ごもる浜田は、「なんかね、いろいろね」と半笑いの井本に追い詰められていく。
「なんやねん、腹立つなぁ」
その浜田の言葉に、また爆笑が起こる。少しはにかんだような浜田の顔が目に浮かぶ。
「すぐ聞くぅー」
ダイアン・津田篤宏の「すぐ言うぅー」のアクセントで、浜田が一度茶化す。そして、改まって話し出す。
「大変です。もう大変やからもう、このラジオも辞めよかなと思って」
後輩たちから一斉にツッコミが入る。「なんで?」「これ一番ラクでしょ!」またスタジオは笑いに包まれている。
「もうとりあえずね、あの人の代わりはちょっといないので、戻ってくるまで、自分ができることを一生懸命やろうかな、という感じです」
棒読みである。あらかじめ用意してきたコメントを、そこに置いたにすぎない。そんな印象だった。立場上、まあ何か言わなアカンやろ。これくらい言っときゃええやろ。そういう言い方だった。
悪い意味ではない。いい大人が仕事相手の動向について、感傷的になるほうがよほど不自然だ。互いにプライベートに干渉するような関係ではないだろうし、まさか謝罪したり、取り沙汰されている事実関係を認否する必要もない。
「ままま、今やらなあかんこともあるので、まま、がんばって待ってますよ」
「帰ってくるまで相方募集しよかな」
軽口を叩きながら、それでも「待ってますよ」「帰ってくるまで」と、松本の復帰を前提に浜田は話を進めた。松本は裁判に数年を費やすと見られ、そのまま引退するのでは、という見方も広がっている。
この後、ダウンタウンの出囃子であるEPOの「DOWN TOWN」を流したのは、多分に番組側のファンサービスだろう。
別にウソを言っているわけではないし、美談として受け取られるなら、それはそれでいい。浜田は浜田で、自分の発言の影響力を十分に意識しながら、必要以上の熱を込めずにひとつの仕事をこなした。そういう印象のラジオだった。基本的には不機嫌だったと思うし、なんで還暦過ぎてこんなこと言わなあかんねん、という感じだった。
12年前、タワーレコードのポスターにダウンタウンが登場したことがあった。お馴染みの「NO MUSIC, NO LIFE?」のコピーの下に、こんなやり取りが記されている。
* * *
Q「ダウンタウンとは何ですか?」
松本「うーん…。難しいなぁ…」
「…。浜田が決めます。」
浜田「俺?どうしよかな…。」
「…『ダウンタウンとは、松本である』」
* * *
この言葉がまだ生きているなら、浜田は「待つ」と言ったのだから、松本人志は復帰をするということになる。
(文=新越谷ノリヲ)
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