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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 松本人志第3弾ほか、週刊誌スクープ大賞

松本人志第3弾から相次いだ自民党派閥解散、JAL炎上の新展開まで“週刊誌スクープ”10本

“3日もたない派閥解消と禁煙”の意味

 派閥の裏金問題は、捜査は中途半端だが、岸田を相当あわてさせたことは間違いない。

 いきなり岸田派を解散するといい出した。

 しかし、ポストによれば、2022年6月12日、岸田自身が地元広島で「総理大臣を祝う会」というパーティーを開いていて、そのカネの収支報告をしていないことがわかったと報じている。

 岸田首相の後援会長である伊藤學人株式会社イトー会長がこう驚いている。

「知らん、そんなもん。ワシが寄付したことになっとん? 全然あずかり知らんよ。パーティーに出席したのは間違いないが、いくら集まったか、会場費がいくらかかったかとか、会計についても、ワシは全く知らない」

 この会には県内の政財界から約1100人が集まったと、新聞で報じられた。だとすれば、会費1万円であれば、単純計算で収入は約1100万円になる。

 ところが岸田首相の資金管理団体「新政治経済研究会」の政治資金収支報告書によると、この年、岸田首相は7回の政治資金パーティーを開いて収支を報告しているが、この「祝う会」については収支どころか、開催したという記載すらないというのである。

 伊藤はこうも語っている。

「その会には後援会長の名前を貸したかも知れんけど、(『祝う会』の)代表になった覚えはない。県と市の官民あげてお祝いした会だったと思うけえ、政治資金パーティーだったかどうかもワシにはわからん。会費を集めた会計を岸田事務所がさせてもろうたのかもしれんね。これはホンマにワシの守備範囲外じゃ、ごめんじゃが」

 安倍派の裏金問題を告発した神戸学院大学・上脇博之教授がこう指摘する。

「岸田事務所の(ポストへの=筆者注)回答からは、『祝う会』の催しで集まった資金が、岸田首相の政党支部への寄付で政治資金になったことを認識しているとわかる。

それはつまり、祝う会が政治資金パーティーであったということに他ならない。そうであれば、なおのこと、この『祝う会』パーティーは、岸田首相の関係団体の収支報告書に記載して報告すべきですが、別の任意団体主催の“政治資金パーティーではない催し”ということにして、収支報告書を公表しなくても良い体裁にした。こんな手法がまかり通れば、収支を報告せずに裏まで作れる闇パーティーをやりたい放題になる」

 上脇教授はさらに、「岸田首相には政治資金を透明化するつもりがないという証拠です」という。

 岸田は、自分も無関係ではないと知って、慌てて自派閥を解散したのであろう。場当たり的なやり方に、有権者はますます離れていっている。

 裏金問題で失脚確実だと見られていた西村康稔前経産相(61)だったが、なぜか生き残った。

 検察関係者がこう明かす。

「西村氏は二二年八月二十五日まで事務総長を務めていた。いわば、この間の責任者だった。実際、安倍氏が亡くなった後、西村氏ら派閥幹部が集まり、キックバックに関する“謀議”を重ねていたのです」

 さらに続けて、

「検察は安倍派事務所の家宅捜索の際、松本(淳一郎会計責任者=筆者注)氏が記した“謀議メモ”を押収しています。それらの証拠を踏まえ、“特捜部のエース中のエース”と呼ばれる森本宏最高検刑事部長は、事務局長一人の判断で決められるはずはなく、事務総長だった西村氏の判断が強く影響したと見ていました。実際、検察は“謀議”の参加者に『そこで違法だという話は出なかった』のかなどと問い質しています」

 西村たち事務総長経験者らの立件見送りの可能性も報じられてはいるが、それで終わりではない。

「検察審査会が心配だ」と西村は漏らしているという。

 安倍派中枢がこう語っている。

「不起訴となった場合、検査審査会に申し立てされることは確実でしょう。そこで『起訴相当』や『不起訴不当』の判断が出る可能性もある。検察の再捜査で略式起訴され、罰金刑が確定すると、公民権停止となります。次期衆院選への出馬は事実上不可能になるのです」

 まだまだ西村の眠れない夜が続くのだろうか。

 朝日新聞Digitalの「天声人語」(1月20日 5時00分)にこうある。

――派閥は解消する。派閥事務所は本年末までに閉鎖する――。自民党はそう明確に宣言した。いまから30年前の1994年のことである。前年の野党転落を受け、人気回復を狙った窮余の策だった。さて、その言は守られたか。わざわざここに、記すまでもないだろう▼きのう岸田首相らが、派閥の解散を明言した。歴史は繰り返されるのか。ちなみに、70年代の福田政権でも派閥は解散している。リクルート事件の際には派閥解消の「決意」が示された▼2度目は悲劇、3度目は喜劇と言われるが、4度、5度となると何だろう。過去の本紙を見ると、永田町には「派閥解消と禁煙くらい、たやすく実行できるものはない」との言葉があったそうだ。「どちらも何度でもできる」という笑い話である――

 派閥解消と禁煙は何度でもでき、3日も持たないというのである。

 麻生派が解散しないのでは、ほかの派閥も解散ではなく、様子見でしかない。岸田文雄首相の声が虚ろに響くわけだ。

 ところで、1月2日夕方、羽田空港のC滑走路でJAL 516便と海上保安庁の小型機が衝突し、炎上した事故が起きた。

 何が原因でこうした大惨事が起きたのかを警視庁が調べているが、なかなか複雑なようだ。

 文春によれば、「警視庁は業務上過失致死傷容疑を視野に調べを進めています。ただ、事故原因としては、当初は海保機長の “勘違い”が盛んに報じられていましたが、実はそうでもない。私たちは航空局への疑いを強めています」(捜査事情を知る立場の警視庁関係者)

 機長と管制官の認識の違いが問題になっているようだ。公表された交信記録によれば、事故2分前の午後5時45分11秒から、管制官と、C滑走路へと続くC 5誘導路を走行中の海上保安庁機は、次のような交信を交わしていたという。

管制官「ナンバー1。C5上の滑走路停止位置まで地上走行してください」
海上保安庁機長「滑走路停止位置C 5に向かいます。ナンバー1、サンキュー!」

 本当に海保機機長1人の刑事責任にしていいのかという疑問が出ているそうだ。

「着陸機の存在を知らなかった機長からすれば、ナンバー1は『着陸機がおらず、自らは離陸の一番機だから、そのまま滑走路に入っていい』と受け取ってもおかしくありません。まして、災害時に任務を負った機体は優先的に離着陸させる慣例もある。加えて、他の地方空港と羽田ではナンバー1の運用の仕方が異なっていた可能性も出てきています。こうした運用の杜撰さが、重なった人為的ミスに拍車をかけたと言える。

 実際、航空局はナンバー1の運用を取りやめました。警視庁では今後、海保機が直前までいた新潟空港や小松空港などの無線記録なども調べる方針です」(警視庁関係者)

 2度とこのようなことが起きないよう、徹底した調べをしてもらいたいものだ。

 さて、メディアのお粗末さが次々に露呈してきている。

 1月17日、読売テレビ社長の大橋善光の新春会見が開かれたという。スポニチは1月17日付でその内容をこう報じた。松本人志活動休止について、

「週刊文春と松本の主張にある程度の決着があった場合、今後の出演に関する判断についても質問が飛んだが『それに関しては番組の性質にもよる。視聴者の方が望んでいないものをする必要はないと思うが、例えば松本さんと女性側がそれぞれ番組に出てもらえるならば、こちらとしてもぜひ放送したい』と私見を述べた」というのである。

 50年前ならこういう発言をするトップがいたかもしれないが、バカ野郎である。

 人権意識のなさはもちろんだが、こうしたことをやれば視聴率が取れるという思惑が薄汚い。こんな人間ばかりとは思いたくないが、テレビは落ちるところまで落ちたというしかない。

 そんなところへ、今度は皆様のNHKの恥ずかしい話である。

 能登半島地震を取材しているから、自衛隊の援助や数々の優遇をせよと総務省に談じ込んだと、FLASHが報じているのだ。

 総務省情報流通行政局 地上放送課長の佐伯宜昭殿宛の日本放送協会からの申し入れ書「令和6年の半島地震」に関する支援要請についてという題で、

「NHKは能登半島地震の発災直後から、避難の呼びかけ、被災状況の把握、被災者の支援等に全国のネットワークを生かして全力で取り組んでおります。

しかし、被災地においては、地震と津波の甚大な被害により、陸路・海路ともに極めてアクセスが困難な状況にあります。

つきましては、我国の報道機関で唯一の指定公共機関としての使命を果たすために、以下の要望をいたします。

〇自衛隊等による物資運搬〇石油など燃料の優先割り当ての登録〇優先車両の登録〇交換用バッテリーの割り当て」

 現地取材では、民放も苦労しながら頑張っているのに、NHKだけを優遇しろといっているのだ。呆れるというか開いた口が塞がらない。

 この文書に対してNHK職員はこう嘆く。

「うちは、国営放送になるつもりでしょうか…。

 どんな災害でも、民放各局は自前のリソースで取材をやっていますよ。自衛隊頼みとは呆れます。こうやって国からか“恩”を受けておいて、政府を強く批判できるのでしょうか。現場の記者たちが知っていたら、こんな要請を出すのは絶対に止めたと思います。私の周囲には、この文書に憤る職員しかいませんよ」

 国のいうことにはノーといわないから、こういう時にはどうか優先しておくれというのだから、もはやNHKはジャーナリズムではない。

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