『ザ・ラジオショー』にダンビラムーチョ 歌ネタを巡るナイツとの共通点
#ナイツ #M-1グランプリ #ダンビラムーチョ
昨年末の『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)で8位となったお笑いコンビ・ダンビラムーチョが10日、『ナイツ ザ・ラジオショー』(ニッポン放送)に出演。MCのナイツと『M-1』を振り返った。
同番組に若手芸人がゲスト出演する際、冒頭で自己紹介がてらネタを披露するのが定番になっている。このコーナーで、ダンビラムーチョは浜崎あゆみのモノマネを交えた歌ネタを披露、スタジオを爆笑させていた。
ダンビラムーチョといえば、『M-1』でも歌ネタを選んだが高評価は得られず。審査員の中川家・礼二から「歌ネタは作りやすい、歌ネタ以外を見たかった」などと酷評されたことでも話題になっている。
礼二に並んで審査員席に座っていたナイツ・塙宣之は自らの体験も踏まえながらダンビラムーチョをフォロー。
「(寄席で)15分とか20分くらいあると、漫才自体が音楽みたいなものだから、しゃべりを聞いてて楽しいっていうのがあって、さらに歌ネタだったら入ってくるじゃん。M-1って短いじゃん。すぐに音楽にいかないといけないから」
この塙の話に聞き入っていたダンビラムーチョだったが、「だからもう、最悪だったと思う」というオチに呆然。原田フニャオは「すごい、すごい」と、心ここにあらずの様子だった。
だが、塙の師匠である内海桂子は歌ネタが本当に好きだったといい「歌を歌わない芸人さんに対してのほうが厳しかったの」と明かす。これに土屋も「ただ突っ立ってしゃべってるだけで何が面白いのって感じだった」と同調し、ダンビラムーチョを驚かせていた。
「あれはすごい芸だから、ぜんぜんいいんだけど」
事実、ナイツの持ちネタにも多くの歌ネタがある。
この日、エイベックスの松浦勝人社長の前で披露したこともあると語っていたTRFの「masquerade」をモチーフに「どの曲が強いか」を探るネタや、2015年の『M-1』敗者復活戦で選んだ、土屋伸之が朗々と「おら東京さ行くだ」を歌い続け、塙がその歌詞にツッコミを入れていくネタなど、積極的に歌ネタを作っている漫才師だ。
ダンビラムーチョも一昨年の敗者復活戦で森山直太朗の「生きとし生ける物へ」を歌い切るネタを披露して評判を呼び、昨年のファイナルにも歌ネタで上がってきたコンビ。予選や準決勝でのウケも上々だったため、本番の反応には驚いたと語っている。
「このネタで上がったから、やるしかないじゃないですか」と大原優一も嘆くしかない。
来年以降の『M-1』についても、原田は「歌ネタで審査員のみなさまの笑顔が見たいな」と、歌ネタに対するこだわりを明かす。
「すごい課題になっちゃったねえ」と塙もダンビラムーチョの悩みに共感を示すが、歌ネタだから『M-1』に勝てないというわけではない。実際16年には銀シャリが「ドレミの歌」をモチーフにした歌ネタで優勝を果たしているし、20年にファーストステージをトップ通過しているおいでやすこがも歌ネタである。
当の審査員からジャンルごと否定されて頭を悩ませることになったダンビラムーチョだが、やはり『M-1』は自分たちが一番面白いと思っているネタで挑んでほしいし、それが歌ネタなら堂々と歌い上げてほしいと願うばかりである。
(文=新越谷ノリヲ)
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