日本テレビ、旧ジャニーズから便宜供与…『24時間テレビ』着服疑惑もスルーで問われる企業姿勢
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日本テレビが旧ジャニーズ事務所からSnow ManやKing & Princeら人気グループのコンサートチケットなどを手配してもらう便宜供与を長年にわたって受けていたと報じられ、ファンの間で賛否が起きている。
発売中の「週刊文春」(文藝春秋)が「日テレがジャニーズにチケット150枚おねだりFAX入手」と題して伝えており、記事によるとSnow ManやKing & Princeらのコンサートチケットはファンクラブ会員ですらなかなか当選しないプラチナチケットだが、日テレ関係者は朝の情報番組『ZIP!』の芸能デスクに頼むと、チケット代は必要なものの入手できたという。
その芸能デスクは、旧ジャニーズ事務所でメディア対応を担当していた元副社長の白波瀬傑氏にファクスで頼んでいたといい、少なくとも2022年初めから1年半で150枚のチケットを依頼していたという。それ以前から日常的に便宜供与はあったらしく、同誌は「チケットの融通が長年にわたって行われていることがわかった」としている。
同誌の直撃に対し、日本テレビは「関係者を通じて、チケットを購入したことはございます」と事実を認め、SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)も「通常の宣伝活動の一環で、日本テレビに限らず、関係者の方々に費用負担や枚数制限などの条件の下で、チケットをお取りさせて頂くことはございます」と答えている。
これを受けて、ファンからは「ジャニに限らず、関係者席とかコネチケなんてどこでもあるでしょ」「取引先にチケット融通するなんて企業ならふつうの商習慣では」といった擁護の声が。その一方で「ファンクラブの会費収めてもチケットなかなか当たらない側からすると納得できない」「お金払ってファンクラブに入ってるファンをバカにしている」といった怒りの声もあり、賛否両論となっているようだ。
正直なところ、取引先にチケットを手配するのは旧ジャニーズのようなアイドル系に限らず「よくあること」といえるだろう。ただ、日本テレビは昨年10月に旧ジャニーズ事務所への忖度をめぐる社内調査の結果を報道番組内で発表した際、当時の幹部が「競合するタレントはキャスティングしないというのが不文律。ジャニーズが司会の番組では(他事務所の)イケメンを出しにくい」「ジャニーズタレントが書類送検された時に情報をつかみながらも忖度で報道が遅れた」などと証言していたが、チケットの手配については一切触れられなかった。
プラチナチケットを手配してもらうというのも十分に「癒着」につながる要素だが、すべての「膿」を明らかにすべき検証番組で、それを伏せていた日テレの企業姿勢を疑問視する声が上がっている。
日テレといえば、チャリティー番組『24時間テレビ』をめぐる「着服問題」でも視聴者の不信感が募った。昨年11月、日本海テレビ(鳥取県)の元幹部が2014年から総額約1118万円を着服し、そのうちの264万円余りが『24時間テレビ』で集めた寄付金だったことが判明。税務署の調査が入ること知った幹部が自ら着服を申告したことで発覚したが、そうでなければ「寄付金のネコババ」はバレなかったとみられ、寄付金管理のずさんさが問題になった。
視聴者からは「日テレや他の系列局でも寄付金の着服があるのでは」と疑いの声が上がり、日テレOBで長年にわたって同番組に携わってきた徳光和夫も自身のラジオ番組で「『24時間テレビ』では何度も『みなさまからお預かりしました募金』というふうに言ってるわけでありますから、それを着服していたとなりますと、最初からそういう疑いの目を持って、各局それぞれ調査しなければならないというような状況だと思います」と怒りをにじませながら訴えた。しかし、日本テレビおよび系列各局は寄付金の調査に乗り出すことなく「スルー」している。
旧ジャニーズとズブズブだったこと、検証番組でチケットを融通してもらっていたことを伏せたこと、そして『24時間テレビ』の着服疑惑を徹底調査しなかったこと。これらを合わせて考えると、日本テレビは報道機関としての姿勢を問われても仕方ない状況といえるだろう。
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