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日刊サイゾー トップ > エンタメ > お笑い  > 内村光良、SMAPのコント進出に「脅威」

SMAPの「コント進出」に脅威を感じたウッチャンナンチャン・内村光良、その貪欲な素顔

内村&さまぁ~ずMC番組に香取慎吾が出演!初出しトーク連発!! | TVer

 

 3日に放送された『内村&さまぁ~ずの初出しトークバラエティ 笑いダネ』(日本テレビ系)に香取慎吾がゲスト出演。内村光良、さまぁ~ず・大竹一樹とトークを繰り広げた。

 香取は普段電車に乗らないといい、地下鉄の乗り方を観覧客にレクチャーしてもらうなどスーパースターらしい一幕もあったが、話題が内村や大竹の本業であるコントに移ると、スタジオが俄然、熱を帯びた。

 香取は以前、ドラマ『西遊記』(フジテレビ系/06年)で共演した際に、内村に「コントは体力を使うから、コント番組を本当にやるなら今の仕事を全部辞めなければいけない」と進言され「めっちゃカッコいいな」と感じたという。

「全部辞めないとできないって」

 そう強調する香取に、内村は「ごめん、悪かった悪かった」と恐縮。その後、内村は現在まで続くコント番組『LIFE!』(NHK総合)をスタートさせるなどさらに仕事を増やしており、香取は「そのときより仕事量増えてるんですよ。その気持ちの変わりようってどういう感じだったのかな」と質問。内村は率直に「俺はカッコつけてたね」と白状するしかなかった。

 また、香取はコントの作り方についても質問を重ねる。香取は若いころはスタッフの作ったものをそのまま演じていたが、そのうち自分でアイディアを出すようになり、大河ドラマ『新選組!』(同)の現場に『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)の作家を呼んでコントを作っていたこともあったという。

 内村と大竹は、「SMAPがコントをやり出したのは脅威だった」と口をそろえる。

 内村はSMAPのコントについて「嫌だった。面白くてカッコいいんだもん」と本音を明かす。大竹も「カッコいい人は面白いわけないんだから。違う人生だもん」と語り、いかにSMAPという存在を意識していたか語っていた。内村はSMAPのコントについて初期段階から「やばいな、こいつらは」と感じていたという。

 香取の「僕とコントをするとしたら」という質問にも、大竹は「医者コントかな」、内村は「新入社員かな、町工場にやってくる」と、すぐさま具体的なシチュエーションを提案する。

「社長がインフルエンザで倒れちゃって、工場長の俺は教えてる間にぎっくり腰になっちゃって、ベテラン技師の大竹がマンツーマンで(香取に)教えるんだけど、耳が遠いから全然会話が成立しない。ボケ同士でボケ合う、ツッコミが不在になる」と、流れるようにプロットを完成させていく内村。日ごろからコントについて考え抜いていることが伝わってくる応答だった。

 内村光良という芸人は、貪欲である。忘れられないシーンがある。

 2016年9月の『内村さまぁ~ず』。ゲストは髭男爵とX-GUN、それに福岡に拠点を移して10年が過ぎ、九州ローカルで放送されていた『ゴリパラ見聞録』(テレビ西日本)が評判になり始めていたころのパラシュート部隊だった。

 パラシュート部隊の斉藤優は、かつて内村に悩み相談をした際、「もっと悩みなさい」と言われたのだという。そんな斉藤が、内村に「今、何に悩んでますか?」と問う。

 内村は照れ笑いを浮かべながら、こう答えるのだ。

「もっと売れるにはどうしたらいいか」

 さまぁ~ずを含め、その場にいる後輩たちは凍り付くしかなかった。矢野ペペは「まだ? まだですか?」とキョロキョロと視線を彷徨わせ、大竹一樹は「俺はグッときて泣きそうだよ」と目を伏せる。

「もうさ、みんな行き切ったって思っちゃうじゃん。本人はそう思ってないんだよ」

 内村が目の前にいるのに、まるでみんなでテレビを見ながら感想を言い合うように、三村マサカズはつぶやいていた。

 ウッチャンナンチャンというコンビは、テレビの歴史の中でももっとも成功した芸人のひとりに数えられる存在である。そのウッチャンが、「もっと売れるにはどうしたいいか」と言ったのだ。

 穏やかな笑顔を浮かべて後輩たちを見渡していた内村は、この翌年から4年連続で『NHK紅白歌合戦』の総合司会を務めている。

(文=新越谷ノリヲ)

新越谷ノリヲ(ライター)

東武伊勢崎線新越谷駅周辺をこよなく愛する中年ライター。お笑い、ドラマ、ボクシングなど。現在は23区内在住。

n.shinkoshigaya@gmail.com

最終更新:2024/01/05 08:45
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