「今年はミュージシャンの訃報が多い」2023年に急逝した偉大なアーティストたちを回顧
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2023年は、SNSのユーザーから「今年はミュージシャンの訃報が多い」という言葉がよく聞かれた。誰もが知るような大物が相次いで他界し、若くして亡くなるミュージシャンも多かった。今年、天国へ旅立った偉大なミュージシャンたちを振り返ってみたい。
1月11日、1980年代にイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)のドラマーとして世界的ヒットを生み出した高橋幸宏さんが70歳で死去した。「テクノポリス」と並ぶYMOの代表曲として知られる「ライディーン」は高橋さんの作曲であり、近年は小山田圭吾らと結成した「METAFIVE」としても精力的に活動していたが、脳腫瘍により併発した誤嚥性肺炎のため逝去した。
同じYMOのメンバーで、映画『ラストエンペラー』の音楽で米アカデミー賞の作曲賞を日本人として初めて獲得したことなどで知られる坂本龍一さんも、高橋さんの後を追うようにして、直腸がんでの闘病中だった3月28日に71歳でこの世を去った。
大物ミュージシャンの訃報は多く、1月29日にはロックバンド「シーナ&ロケッツ」の鮎川誠さんが膵臓がんのため74歳で死去し、2月14日にはロックバンド「ムーンライダーズ」のキーボードを担当した岡田徹さんが心不全により73歳で亡くなった。
その後も、10月8日にフォークグループ「アリス」のメンバーでソロとしても「昴」「サライ」などの名曲を生み出した谷村新司さんが急性腸炎での療養中に74歳で逝去し、同月18日には「もんた&ブラザーズ」のボーカルとして「ダンシング・オールナイト」などのヒットを飛ばしたもんたよしのりさんが大動脈解離のため72歳で亡くなり、11月9日には「シルエット・ロマンス」「たそがれマイ・ラブ」などの曲で知られる大橋純子さんが食道がんでの闘病中に73歳で他界した。
今年は若くして急逝するミュージシャンも相次いだ。
10月19日には、ヴィジュアル系の元祖ともいえるロックバンド「BUCK-TICK」のボーカルで、独特の雰囲気と超絶的な美貌で「魔王」とも称された櫻井敦司さんが脳幹出血により57歳で死去。当日のライブで3曲目まで歌い切った後にステージ上で立てなくなり、そのまま救急搬送されたが息を引き取った。この凄絶な最期に対して、氣志團の綾小路翔は「敢えて誤解を恐れずに言うならば、彼は最後までステージの上で生き続け、その死の直前までスポットライトを浴びた、真のロックヒーローだった。こんな事、誰が真似できるだろう」との言葉を贈っている。
同月29日には、ロックバンド「X JAPAN」のベーシスト・HEATHさんが55歳で急逝。6月に大腸がんが見つかっていたといい、心配をかけないようにするためか、メンバーらにも知らせずに闘病生活を送っていたという。YOSHIKIやToshlらメンバーたちは悲しみのコメントを発表し、思いもよらない訃報に多くファンが衝撃を受けた。
11月26日には「THEE MICHELLE GUN ELEPHANT(ミッシェル・ガン・エレファント)」や「The Birthday」のボーカルとして活躍したチバユウスケさんが55歳で逝去。4月に食道がんを公表し、活動を休止して懸命の治療を続けていたが、家族に見守られながら穏やかに息を引き取ったという。
このほかにも、2月14日には90年代に熱狂的な人気を誇った「Hi-STANDARD」のドラマー・恒岡章さんが51歳で亡くなり、2月16日には神田沙也加さんと音楽ユニット「ALICes」を組んでいたことでも知られるアニソン歌手の黒崎真音さんが持病の悪化に伴い35歳で死去し、2月23日にはロックバンド「sumika」のギタリスト・黒田隼之介さんが34歳で急逝。8月29日には「黒夢」と共に名古屋のロックシーンを彩ったビジュアル系バンド「Laputa」のボーカルだったakiさんが急病のため52歳で他界し、11月12日には「愛は勝つ」の大ヒットで知られるKANさんがメッケル憩室がんでの闘病中に61歳で亡くなっている。
これだけ訃報が続けば、SNSで「今年はミュージシャンの訃報が多い」という声が漏れ聞こえてくるのも理解できる。ここで紹介しきれなかったミュージシャンも含め、亡くなったすべての人たちの冥福を祈りたい。
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