『M-1グランプリ2023』いよいよ週末開催 時系列トピックまとめ【後編】
#M-1グランプリ
■11月27日 ワイルドカード開幕
TVerでワイルドカード投票が始まり、準々決勝で敗退した漫才師のネタが配信された。
FANYでの即日配信では大幅に音声カットされていたパンプキンポテトフライの強烈な下ネタもそのまま配信され、TVerの懐の深さが垣間見えた。
結果は、7年連続準々決勝で涙をのんでいたダブルヒガシが前評判に通り勝ち上がり。ちなみに私は素敵じゃないかに投票しました。
■12月4日 審査員が志らく→佐久間宣行に?
『M-1』公式が30秒のPR動画を公開。この中で、審査員全員をカットバックした映像に立川志らくがいなかったこと、動画のラストに昨年のウエストランドのネタから「佐久間さぁ~ん」という発言が抽出されたことから、志らくの審査員降板がウワサされ、新たにテレビプロデューサーの佐久間宣行氏が登板するのでは、と盛り上がった。
実際、佐久間氏にオファーはなく、後日のラジオで「やるわけねーし、オファーないのに『審査員降りてくれ』ってDM来るし」と、騒動の影響を明かしていたが、志らくはウワサ通り降板が発表されている。
■12月7日 準決勝、ファイナル進出者会見
31組のトップバッターはワイルドカード枠のダブルヒガシ。その前に準々決勝で敗退し、ベストアマチュア賞を受賞した現役大学生コンビ・ナユタがネタを披露したが、『M-1』そのものをテーマにした完全新作にもかかわらず驚きのクオリティで爆笑をさらい、準決勝を盛り上げた。「河本さんのほうやるんだ!」のくだりは本当にすごい。ナユタは舞台上でプロ入り&吉本入りを宣言。来年以降も『M-1』を盛り上げそうだ。
準決勝を終え、21時30分からは、みんな大好き進出者発表会見。ファイナル進出者発表の瞬間は、『M-1』におけるひとつのクライマックスといえる。
今年の発表順は、おそらくアルファベット順。1組目の発表前から、固く目を閉じて緊張しているヤーレンズ・楢原真樹が映し出される。
1組目、ダンビラムーチョ。自らのエントリーナンバーをハッキリ記憶していた原田フニャオは「エントリーナンバー、2千……」の途中から雄たけびを上げ、万感の思いを隠せない大原優一とハイタッチ。
2組目、カベポスター。昨年に続くファイナル進出に、2人とも小さく拍手しながら一礼する。喜びよりも安堵の表情に見えるのは、これまでのプレッシャーの表れか。
3組目、くらげ。「うおおおお!」と、この日いちばんの大声を上げた渡辺翔太の横で、杉昇はもう泣き崩れている。ファイナル初進出、おめでとうございます。準決勝いいネタだった。
4組目、マユリカ。「よっしゃ!」とガッツポーズする中谷と静かに天を仰いだ阪本のリアクションは対照的。4度目の準決勝をついに突破、ひたすらネタを書き続けてきた阪本の肩を中谷がポンと叩く。
5組目、モグライダー。「ありがとうございました」と「やった」の中間くらいのよくわからない声を発したともしげ、ワンテンポ遅れて万歳をする動作もどこかぎこちなく、ともしげらしい喜びの表現だった。芝大輔はクールにペコリ。
6組目、令和ロマン。結成6年目での初出場だが、もはや貫禄のリアクション。2人とも表情を崩すことなく、周囲に頭を下げてみせる。まずここまでは想定済みといった振る舞い。
7組目、さや香。昨年、優勝に手をかけた2人の状況は大きく変化し、テレビの仕事も爆増する中で「今年こそ優勝」のプレッシャーもかかっていただろう。やはり安堵の表情を浮かべた。
8組目、真空ジェシカ。率直に喜びを表現するガクの横で、川北茂澄は腕を組んで顔をしかめている。なんだかよくわからないリアクションだが、当日収録されたインタビューによると、この川北の表情は「がんばって早めのエントリーナンバーを取った(24番)のに、呼ばれるのが遅い」という不満だったそうだ。
9組目、ヤーレンズ。東京ライブシーンの番頭格がついにファイナル進出。楢原は手を合わせて天を仰ぎ、昨年のPVにおける「人生変わんねえなぁ!」発言でお馴染みの出井隼之介は全身を屈めて喜びを噛みしめた。後に、Xで「ちょっと変わりそうじゃん 人生」とポストしていた。
■12月17日 審査員発表
事前にリークされた報道の通り、志らくの審査員降板と海原ともこの起用が発表された。また、この日は敗者復活戦の詳細も発表。21組を3グループに分けて観客投票で代表を決め、各グループの代表から芸人審査員5人が1組をファイナルの舞台へ送り出すという。
芸人審査員はNON STYLE・石田明、アンタッチャブル・柴田英嗣、マヂカルラブリー・野田クリスタル、かまいたち・山内健司、錦鯉・渡辺隆の5名。文句のつけようがない人選である。
■12月19日 事前PV公開
昨年はウルフルズの「暴れだす」、一昨年は宮本浩次の「昇る太陽」、その前はCreepy Nutsの「板の上の魔物」が採用され、毎年大きな話題になる事前PV。
今年も公開前からその選曲に注目が集まっていたが、日食なつこが17年に発表した「ログマロープ」だった。これも毎年のことだが、まるで『M-1』用に当て書きしたような歌詞が、いやがうえにも気分を盛り上げてくれる。
■12月24日
そして、本番を迎える。
(文=新越谷ノリヲ)
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