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『踊る大捜査線』続編決定報道でフジお得意の「骨の髄までしゃぶる」戦略発動か

『踊る大捜査線』続編決定報道でフジお得意の「骨の髄までしゃぶる」戦略発動かの画像1
織田裕二

 織田裕二主演の人気シリーズ『踊る大捜査線』の続編の製作が予定されていると、12月7日発売の「女性セブン」(小学館)が報じている。

 1997年1月期に第1作となる連続ドラマ『踊る大捜査線』がフジテレビで放送され、その後4本の劇場版のほか、多数のスペシャルドラマ、さらには2本のスピンオフ映画も製作された同シリーズ。2003年公開の劇場版第2作となる『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』は興行収入173.5億円で、日本の実写映画歴代最高興収を記録している。

「フジテレビが生み出したコンテンツの中で、過去最大のヒット作といっても過言でないのが『踊る』シリーズです。このところまったくヒットコンテンツを出せていないフジとしては、以前から『踊る』の新作を作って、どうにか浮上したいという思惑もあったようですね。ただ、青島刑事のイメージがつきすぎることを懸念した織田さんがオファーを断っていたと言われています」(テレビ局関係者)

「女性セブン」の記事によると、織田裕二をはじめ、ほかのメインキャストもほぼ固まり、2025年公開に向けて動き出す予定だという。また、柳葉敏郎主演のスピンオフ作品『容疑者 室井慎次』(2005年)の続編の企画もあがっているとのことだ。

 もし本当に続編が作られたら、2012年公開の『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』以来約13年ぶりとなる。

「これまでも何度か続編制作の噂は浮上していますが、今年の夏あたりから一気に話が進んだとも言われています。というのも、今年7月に織田さんはテレビ朝日系ドラマ『シッコウ!! ~犬と私と執行官』に出演していますが、織田さんが主演以外で連続ドラマに出演するのは30年ぶり。主演でしか出演しなかった織田さんの“仕事に向き合う姿勢”が変わった結果『踊る』への態度も軟化したのではないかとささやかれるようになりました」(同)

 これまで『踊る』シリーズの製作ができるかどうかは、“織田裕二の気持ち次第”だった。織田が『踊る』に乗り気になったのであれば、フジテレビにとっては、またとないチャンスになりそうだ。

「フジテレビとしても、『踊る』以上に稼げるコンテンツはない。しかもいつ織田さんがへそを曲げてしまうかもわからないので、とにかくこのチャンスに『踊る』で稼げるだけ稼ぐしかない。キャストの年齢的にも、あと何年“現場の刑事”を演じられるかどうかも分からず、これが最後のチャンスになるかもしれない。そう考えると、フジテレビは『踊る』シリーズの骨の髄までしゃぶる勢いで、多数の作品を展開する可能性もあります」(同)

 2012年には、『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』の公開に先駆ける形で、スペシャルドラマ『踊る大捜査線 THE LAST TV サラリーマン刑事と最後の難事件』がフジテレビ系で放送されている。

「“映画&スペシャルドラマ”のセットは確実視されています。また、フジテレビの配信サービスであるFOD独占のオリジナル作品を製作するのではないかという噂もあります」(同)

 地上波テレビの広告費が下がっている今の時代、コンテンツを有料配信することで収益を上げるのが一般的だ。フジテレビでも、2022年10月期に放送されたドラマ『silent』がヒットした際に、FODの会員数が伸びたという。

「テレビ局の配信サービスにとって、もっとも重要なコンテンツがドラマ。ヒットドラマが出ればその作品を目当てに配信サービスの会員も一時的に増えます。一方で、会員を囲い込むのは簡単ではない側面もある。実際、FODで『silent』だけを観て、解約した会員も多かったそうです。そういったなかで、“シリーズ物”の人気コンテンツは、有料会員を長く引き止めておくのにもってこい。『踊る』のように作品数が多いシリーズを網羅的に配信し、さらにそこでしか観られないオリジナルコンテンツがあれば、多くの会員を呼び込み、つなぎとめておくことができるはず。すでにFODでは過去の『踊る』シリーズも配信されていますし、ここに独占配信のオリジナルコンテンツが加われば、大々的な『踊る』キャンペーンも展開できる。フジテレビにとってはまたとない大チャンスというわけです」(同)

 長らく低迷を続けているフジテレビ。『踊る』シリーズという過去の遺産を掘り返しつつ、大逆転となるだろうか。

手山足実(ジャーナリスト)

出版業界歴20年超のベテランジャーナリスト。新聞、週刊誌、カルチャー誌、ギャンブル誌、ファンクラブ会報、企業パンフレット、オウンドメディア、広告など、あらゆる媒体に執筆。趣味はペットの動画を見ること、有名人の出没スポットパトロール。

てやまあしみ

最終更新:2023/12/18 08:00
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