アンミカ、根拠なき「密入国者」説が飛び交う…公式SNSで「そんなわけない」と否定も拡散止まらず
#アンミカ
タレントのアンミカが「密入国者」であるという根拠のない情報がSNSで飛び交い、断定するかのような発言をした東京都港区の新藤加菜区議が炎上する事態が起きた。アンミカ自ら公式SNSで「そんなわけないじゃないですか」などと否定しているが、情報の拡散が止まらない状況だ。
騒動の発端は、アンミカが日清食品「日清の最強どん兵衛」のウェブCMに起用されたこと。「ゆづか姫」の愛称でも知られた新藤加菜区議は、8日付のX(旧Twitter)で「どん兵衛」公式アカウントのポストを引用しながら「密入国者をCMに使う企業は許されて、トランスジェンダーの問題を指摘した本は出版停止に追い込まれる世の中、ホントに嫌だ。キモすぎ」と投稿した。これに対して、ネット上で「公人としてアンミカを密入国者呼ばわりするなら根拠を示すべき」「確かなソースもなく密入国者だと断定したなら人権問題」などと疑問や批判が相次ぎ、炎上状態となった。
XではアンミカのウェブCM起用について「アンミカにCMやってほしくない」「吉岡里帆を返せ!」などと猛反発が起き、一部で「アンミカは密入国者」といった根拠のない情報が拡散されていたが、公的な立場にある新藤区議が言及したことで問題が大きくなったといえそうだ。
この問題については、アンミカ本人が騒動以前の11月下旬にスレッズの公式アカウントで「密入国したって本当ですか こんな素敵な方が嘘ですよね」という一般ユーザーからの質問に答える形で、「そんなわけないじゃないですか。この噂はどこからきたのか私も不思議でなりません!!」と明確に否定している。
それでも噂が広まってしまったのは、2017年にTBS系『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』のスペシャルでアンミカの半生が特集されたことが原因とみられている。アンミカは韓国・済州島の生まれだが、両親が仕事に恵まれなかったため、幼少期に一家で大阪・生野区のコリアンタウンへ移住したという経緯がある。この時の再現VTRで一家7人と他の乗客ら合わせて十数名程度がボートに乗って日本へ向かうシーンがあり、これが「密入国ではないのか」と疑われる要因になったようだ。
実際、新藤区議の投稿も『金スマ』が根拠となっていたようで、12日にXで「木製の小舟でどうやって入国審査を受けるのだろうか。入国査証を受けて港に接岸する用途の船ではなく、入国査証庁が我が国に建設されていない浜辺に上陸する用途の船。密入国だと信じるに足りる表現をTBSはされていたと思います」と主張。その一方、新藤区議は「ご本人が否定したとのことで、一度削除はしております」として、アンミカを密入国者だと断定するかのような投稿は削除された。
新藤区議は「木製の小舟」と記しているが、先述したように実際の再現VTRでは一家7人と他の乗客たちが一緒に乗れるくらいには立派なエンジン付きのボートだったため、前提となる認識が間違っているように思える。また、再現VTRは演出や予算の都合で描写が実際と異なる可能性があり、それだけを根拠に「密入国者」と断定するのはあまりに乱暴だろう。少なくとも、番組内でもアンミカ本人の口からも「密入国」をうかがわせる言葉は出ていない。
また、アンミカのウェブCM起用に対して「吉岡里帆を返せ!」といった批判が起きたが、吉岡が「どんぎつね」を演じて好評を博していたCMシリーズは昨年5月の時点で放映が終了しており、以降は人気声優を起用したアニメシリーズとなっている。アンミカはウェブ限定のCMに出演しただけでテレビCMに起用されたわけではないのだが、なぜか「吉岡里帆に代わってアンミカが起用された」と一部で誤解されているようだ。
そもそも、アンミカが起用されたのは「最強どん兵衛」のウェブCMで、吉岡がテレビCMに出演していた「どん兵衛」とは別商品。「最強どん兵衛」は2022年春の新発売時に美輪明宏がテレビCMに出演し、同年11月には人気格闘マンガ『刃牙』シリーズの最強キャラ・範馬勇次郎がコラボウェブCMに起用された。「吉岡里帆→アンミカ」だと思うところがある人は少なくないのだろうが、「美輪明宏→範馬勇次郎→アンミカ」という流れであれば違和感はさほどないように思える。
さまざまな誤解が重なって騒ぎが大きくなった印象があるが、潜在的にアンミカへの反発心を抱いていた人が少なくなかったことが浮き彫りになったのも事実。一連の騒動が好調だったアンミカの芸能活動に悪影響を及ぼさないことを祈りたい。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事