ウエストランド・井口浩之が「夢がない」発言で因縁の『R-1グランプリ』に参戦表明!
#R-1ぐらんぷり #ウエストランド #井口浩之
「M-1にはあるけど、R-1にはない……」
「夢!」
お笑いファンなら、誰もが知る問答である。
7日、ウエストランドの井口浩之がYouTubeの個人チャンネル「ウエストランド井口チャンネル」を更新。来年3月に決勝が行われる『R-1グランプリ』(フジテレビ系)への参戦意思を表明した。
「まだ確定ではないんですけど、いちおう僕は出ようと思ってます」
昨年の『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)において、破壊的な漫才で王座をかっさらった井口。「R-1には夢がない」という、そのネタ上での発言は大きな波紋を呼び、当の『R-1』も今年春の開催ではこの言葉を惹句として大々的にフィーチャーしていた。
そんな『R-1』に、井口が出るという。本人いわく、夢も希望も価値も規模もない大会である。なぜそんな大会に? しかしそれは、井口に対して愚問でもある。
「M-1優勝したからと言ってね、出なくていいっていう感じに僕の中ではなってないというか、まあ出れるんだったら出るっていうね」
来年3月の『R-1』から、10年の芸歴制限が撤廃され、全芸人にその門戸が開かれることになった。
実は『R-1』が10年という芸歴制限を設定した2021年以前、井口は毎年『R-1』に挑戦していた。16年と20年には準決勝まで進出し、特に20年の復活ステージでは全組のネタ終了後に、井口の勝ち上がりを確信する声も多く上がるほどの出来だった。
一方、17年には予選序盤に敗退という憂き目も経験もしている。この際には客ウケがよかったにもかかわらず2回戦で落とされたことに納得のいかない井口が、自らのYouTubeで約30分にわたり恨み節を言い連ねたこともあった。
今回の井口の挑戦には、いやが上にも注目が集まることになる。「夢も価値もない」と言い切った井口のネタを本心だと受け取り、『R-1』への参加表明に対し怒りの声を上げる視聴者だって少なからずいるだろう。そういう世界だ。
「当然、簡単ではないし、付け焼き刃的にピンネタをやってどうこうなる大会ではないことは、僕も参加してたから十分わかってるんですけど、出る権利があるからには出て、なんとかいいところまで行けたらと思っております」
いかにもしおらしく、謙虚に、井口は『R-1』への参加表明をしめくくった。だが、国民は誰一人、あの発言を忘れていやしない。どれだけ謙虚に振る舞おうが、『R-1』が井口にとって逆風吹き荒れる舞台であることは間違いない。決勝に進出すれば、節操のなさで知られる『R-1』運営は井口との対立構造を煽るかもしれない。これまで『M-1』と『R-1』の2冠を制したのは霜降り明星・粗品とマヂカルラブリー・野田クリスタルの2人。そのカリスマ感をまとった2人と井口が肩を並べることに、なんとなく嫌だなぁと感じている人も少なからずいそうな気がしないでもない。予選を勝ち上がれば勝ち上がるほど、井口にとってその舞台は完全アウェーになっていく。
完全アウェー。
それこそが、井口浩之という芸人の大好物だ。絶対的優勝候補がひとり、躍り出た。
(文=新越谷ノリヲ)
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