現役なのにノータッチ、荒木飛呂彦氏『魔少年ビーティー』続編に中年世代は…
#荒木飛呂彦
漫画家・荒木飛呂彦氏の漫画『魔少年ビーティー』の60年後を描いた『魔老紳士ビーティー』の新作読み切りが、12月19日発売の「JOJO magazine 2023 WINTER」(全て集英社)に掲載されることが明らかとなった。
『魔少年ビーティー』は、『ジョジョの奇妙な冒険』(集英社)などで知られる荒木氏の連載デビュー作。ありとあらゆる手品やトリックを使いこなす不思議な少年・ビーティー(B.T.)と、友人の公一が体験するさまざまな怪事件が描かれる。
今回は原作を『化物語』(講談社)の西尾維新氏が、作画を『約束のネバーランド』(集英社)の出水ぽすか氏が担当。人気作家の2人があの圧倒的な独特の世界、原作をリスペクトし、どこまで許される範囲内で作品を昇華できるかが腕の見せ所となりそうだ。ファンの期待値も爆上がりかと思いきや……。
「2014年の『ウルトラジャンプ』(集英社)の付属にて、絶版となっているジャンプコミックス版が再現された際には、当時の読者が食いつき大反響を呼んだものでした。しかし、荒木氏自身が現役バリバリであるにもかかわらず、原作にも作画にも関わってないことに、一部では『どうせなら荒木先生のビーティーの新作が読みたいのだが……』などと後ろ向きな意見が飛び交っています。『魔老紳士ビーティー』は2021年にもこのコンビで読み切りが掲載されており、今回が2回目。編集部は前作を大成功と判断したのでしょうが、ファンは複雑な心境のようです」(サブカルライター)
荒木氏といえば、他にも自身がタッチしていないスピンオフ作品がある。
「『ジョジョの奇妙な冒険』第4部『ダイヤモンドは砕けない』のスピンオフ作品『クレイジー・Dの悪霊的失恋』が『ウルトラジャンプ』で連載中です。こちらも原作・上遠野浩平、作画・カラスマタスクで、荒木氏は直接制作そのものには関わっていないようです。第3部『スターダストクルセイダース』の主要キャラの一人である花京院典明の従妹が新キャラで登場していますが、荒木ファンからはあまり好ましく思われていないとか。ジャンプの黄金時代だった80年代作品にスポットライトを当てることで、“中年ジャンプ”需要を掘り起こす戦略なのでしょうが、安易に過去のヒット作の続編やスピンオフに頼るのは最近の漫画界の悪い風潮の一つ。人気作家が今以上の仕事量をこなすのはスケジュール的にも難しいだけに、今後は出版社から“他の作者”へのスピンオフの依頼が増える流れができるかもしれません」(前出・サブカルライター)
初見の若い世代は楽しめそうだが、中年世代は納得が行かない人も多いようだ。
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