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旧男闘呼組の「紅白出場」報道で物議…「一時的な契約解除で出場OK」に疑問の声

「Rockon Social Club」オフィシャルサイト

 旧ジャニーズ事務所で80~90年代に活躍した4人組グループ「男闘呼組」のメンバーを中心に結成されたバンド「Rockon Social Club」が、大みそかのNHK『紅白歌合戦』に出場すると報じられた。性加害問題の影響で旧ジャニーズ勢の『紅白』出場はゼロになったが、メンバーの岡本健一が「エージェント契約を解除する」という方法で出場が可能になったとされ、NHKの強引な手法が物議を醸している。

 男闘呼組は、成田昭次、高橋和也、岡本健一、前田耕陽の4人組で1988年に「DAYBREAK」でデビュー。アイドルらしからぬキャラクターと音楽性で人気だったが、1993年に高橋が旧ジャニーズ事務所を解雇されたことをきっかけに活動休止に。以降、岡本以外のメンバーは旧ジャニーズを離れたが、昨年29年ぶりに再結集して活動を再開させ、今年8月をもって正式に解散した。その後は男闘呼組メンバーを中心にした後身バンド「Rockon Social Club」として活動している。

 「Rockon Social Club」は、MISIAとコラボした楽曲「傷だらけの王者」がNHKのラグビーテーマソングに起用されており、本来なら注目度なども含めて『紅白』出場は納得の人選。しかし、NHKは「性加害問題の被害補償や再発防止策が着実に実施されるまで旧ジャニーズ事務所のタレントと新規契約を行わない」との方針を示し、今年の『紅白』は旧ジャニーズ勢の出場が44年ぶりにゼロになった。メンバーで唯一旧ジャニーズに残っていた岡本は、2021年に専属契約からエージェント契約に切り替えていたが、実質的には旧ジャニーズ所属なので本来なら出場のネックになる。

 だが、6日付のスポーツニッポンによると、岡本が旧ジャニーズとの契約を解除することで出場が可能になったという。実際、岡本は5日付の自身のInstagramのストーリーズで「新会社とのエージェント契約が締結するまでの期間は、自分の会社でセルフマネージメントして活動を続けていきます」と一時的なフリー転身を表明。SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)との契約を解除し、一定期間後に新たに設立されるエージェント会社と契約する意思を示した。

 同紙では「岡本さんとしても後輩たちが出場できない中、自分だけが出場するつもりは全くなかった。しかし、紅白側、周囲の関係者の粘り強い説得を受け、事務所との契約を解除することで皆の思いに応えることになった」との関係者コメントが掲載されており、NHK側が後輩たちの立場を気遣う岡本を口説き落とした格好のようだ。

 この報道を受けて、男闘呼組時代からのファンらは歓喜しているが、その一方で批判的な意見も集まっている。岡本は新会社と契約する意思を示していることから、ある意味で旧ジャニーズ事務所との契約解除は「一時的」だとみられるからだ。

 ネット上では「一時的に契約解除すれば出場OKっておかしくない?」「粘り強い説得って、紅白に出すから事務所辞めてほしいと要請したってことなら圧力まがいで余計なお世話すぎる」「この記事だと契約解除前にオファー出して説得したように読めるけど、NHKの方針と矛盾しているのでは」といったNHKへの疑問の声が沸き起こり、賛否両論となっている。

 一年の締めくくりとなる『紅白』で「旧ジャニーズ外し」をしたことで、NHKは局としての性加害問題へのスタンスを示したはずだったが、今回の一件でそれがブレてしまった印象もある。今年の『紅白』の出場者選考については、多くの旧ジャニーズ所属グループのファンが「なぜ事件と無関係のタレントたちが排除されなければいけないのか」と複雑な思いを抱いていたが、そうした声がさらに高まっていく可能性もありそうだ。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2023/12/06 15:00
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